前の流れ橋から、入間川沿いに少し走るとすぐに次の流れ橋。
並走する道路から見ると10m以上も低い位置を川が流れる谷あいの地形にあり、
道路からは階段でアクセスすることになります。
場所はこちら。
ここを流れ橋として鑑賞したいという、
私と同じような変わったご趣味をお持ちの方には注意点のある橋でして、
少し縮尺を拡大して、橋のすぐ東側を見ていただくと、
奥武蔵ドライブイン湯乃田と、赤沢観光公衆トイレという表示が見られます。
橋の地形にアクセスする階段や、
コンクリート橋脚、すぐ近くに公衆トイレが設置されていること、
それに、公衆トイレ側“からの”アクセスに限り、そのままアクセスできることから、
設置母体は行政ではないかと想像されるのですが、
現在の管理を行っているのはこのドライブイン湯乃田さんと思われ、
このお店の営業形態は、有料駐車場の利用者からの利用料金の徴収と、
埼玉独自の河辺での『川遊び』と呼ばれるバーベキュー文化、
そのバーベキュー道具の貸し出しによるレンタル料ということになります。
つまるところ、
ドライブインマニアの方には申し訳ないのですが、
ここはバーベキューではなく、川遊び客に対する道具の貸し出しが営業形態です。
何が言いたいかというと、
駐車場で駐車料金を支払って、バーベキュー道具を借りないと、
階段にはアクセスできない“ように見える”ので、非常にアクセスしづらいのです。
2径間で、やはり大きく持ち上げられた流れ橋は、
前の橋によく似た雰囲気なのですが、なんとも……残念な流れ橋。
ただし、公衆トイレ前には、トイレ利用者が短時間車を1台停める程度のスペースはあり、
階段を囲った柵は、さりげなくトイレ側に人一人分の通行スペースを残しています。
※前回訪問時は冬場の寒い季節で、今のようなキャンプブームでも無かったために、
冬場は湯乃田さんは営業しておらず、普通に流れ橋にアクセスできました。
今はキャンプブームのデイキャンプ客目当てで冬も営業してる可能性アリです。
トイレを利用した際に、今回はあきらめようかと思いましたが、
その通行スペースに気が付きまして、サクッと流れ橋にだけアクセスして、
橋板は……この辺に係留するアンカーでも埋まっているのか、
河川敷の石に潜っていますね。
埼玉のこうした立地の流れ橋でしばしば見られるのは、
金属製の30㎝程度の支柱に鋼線ワイヤーを巻き付けて、
その支柱は土嚢の中に格納して、土嚢ごと河原に埋めるという、
おおざっぱかつ、まぁ、そんなものでも2~3年は保つか? という、
微妙な係留方法だったりします。
さて、さっさと写真を撮って、自転車に戻って立ち去ることにしましょう。
あちらに係留されているのだから、この2枚は接続されていないはず。
……って、下流側を見てもらうとわかる通り、この2枚も繋がれている?
そうすると、
通常はアクセス元になる道路側に流出させるところを、
対岸の河川敷に流出させる形態かな?
とも思いましたが、
いやいや、橋板は普通に斜面の樹木に鋼線ワイヤーで係留されていますね。
流出形態としては河原の中央から入間川左岸にかけて、
川を横断するように流出するという、かなり珍しい形態になるのではないかと思われ、
その場合、橋板の欠損は発生しやすい半面で、元の位置のすぐ近くに流出するため、
橋板が見ての通り、ここまでの自治体などが設置したそれに比べて簡易なこともあり、
橋板を戻すのは成人男性一人でも、どうにか戻せてしまうのではないかと思います。
楽という意味での機能性はありますが、
橋板を欠損させない、川の流れを受け流すという意味での機能性は皆無で、
橋と向き合う姿勢として、あまり好みではありませんが、
簡単に戻せることに勝る機能性もなかなかないというのも理解できるところです。
両岸の土嚢袋が破けまくったまま放置されている状況からもわかる通り、
とりあえず利用できれば十分でしょ? という、管理ですね。
管理としては思うところはありますが、
実際のところ、流れ橋の管理形態としては、このくらい適当だったりするほうが、
末永く残っていたりもするので、アリといえばアリなんですよね(^^;)
一応、360°写真も撮っていたはずなので、明日は360°カメラの写真など。