高知県南国市 前浜掩体群 4号掩体。 | 水辺の土木遺産

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2020年9月に7泊8日の旅程で自転車で訪ねた高知ツーリング、

5号掩体に続いて、前浜掩体群で最後に訪ねたのは唯一の双発機サイズ、

4号掩体です。

 

 

こちらから接近したので、この様子では分かりづらいのですが、

 

 

分かるでしょうか?

尾翼を格納するしっぽ部分も、そのままでは支えきれないから支えが付いており、

人が通過するための通用口が、しっぽの高さの1/3程度にしかなりません。

 

 

近くにくると見上げるほど。

 

 

こうして見上げていると、

 

 

登ってしまいますが、角度はともかく、高所恐怖症にはつらい高さです(^-^;

 

 

頂上部分は風に飛ばされた土砂が堆積して雑草が生えているので、

頂上手前からの眺めになりますが、先ほどの4号掩体を見下ろす感じです。

 

そうして、隠れる場所もないてっぺんからの風景を360度カメラで

……撮影したのですが、しつこいようにそのデジカメを高知で水没させてしまいました。

リコーのサービスサポートは「電源の入らないデジカメは修理も、データの取り出しも受け付けない」

という、素敵な殿様商売をしているため、

スマホとの連動が出来ない代わりに撮影者を写さずに済むタイムシフト撮影で撮影した

4号掩体頂上からの眺めが残っていません(泣)。

 

と、愚痴はさておき、

 

 

これが双発の爆撃機を格納できるサイズの4号掩体です。

このサイズの掩体壕は、多分、私の地元の千葉には残っていません。

そのためこのサイズ、私は2019年に訪ねた宮崎空港周辺で初めて見ました。

向こうまで走ると50m走ができそうなこの横幅ですが、

実際のサイズは44mで、高さは約8mだそうです。

 

 

こうしてみると、本当に凄いサイズ。

そして、翼の下にまで壁があるのはこのサイズでもそうなんですね。

宮崎空港周辺に残っていたこのサイズの掩体壕では、フラットだったはずです。

※宮崎空港周辺のものは私有地や空港の立入禁止区画にあるため、少し離れたところからの観覧。

 

 

内部は雑草と、積み上げられた資材とで雑然としてこんな具合。

 

 

 

内側の端っこも、こんな風に支えが付けられています。

 

 

通常の掩体壕を単に大きくしただけかと思いきや、意外にしっかりとした構造ですね。

……あそこに転がっているローラーは、郷土資料館定番の脱穀機じゃないですか(笑)。

 

 

中にはこんな、フォークリフトのパレットに載せられた何かが置かれていたりして。

 

 

当然、中央は翼の格納に余裕のある高さと、尾翼の格納のための切り込みが入っています。

で、天井などもお店で切ればよかったのですが、

 

 

360度カメラでの撮影はこれ一枚しか残っていません。

隠れる場所の無い頂上からの写真や、内部で撮影した360度写真については、

自分の姿を写さないようにするために、前後の魚眼レンズの撮影時間をずらすタイムシフトプラグインを使用。

リコーの360度カメラのThetaはプラグイン使用中はスマホと連動できない仕組みになるため、

カメラの内蔵メモリにしか記録されていなかったのです……。

 

360度カメラをメインくらいのつもりで利用していたために、

そのデータの取り出しを、試してもらうことさえできないとか、

本当に辛い……。

 

さて、掩体壕をGoogleMapで調べていると、

GoogleMapって、何かの拍子に似たようなジャンルを表示するようになるんですよね。

近くにはほかにも壕? トーチカ? そんなものがあるようです。

折角なので、そちらに向かいます。