2020年9月に7泊8日の旅程で自転車で訪ねた高知ツーリング、
小ネタを挟みましたが、今度こそ5号掩体です。
5号掩体だけは砂利敷きでしっかりと整備されていて、
戦争遺跡としての掩体壕を一般の人に見てもらうための私設になっています。
折角こうして整備されているのですが、
少々残念なのは整備の仕方。
周囲がぐるりと側溝で囲われていて、渡るための蓋が渡された先はチェーンで閉じられています。
立地の上で、ここを訪ねる人は自動車か、あるいは最低でも自転車で訪ねる地元の人になるでしょう。
ですが周囲の道路は狭くて、自動車で来れば停められないし、
私のように自転車で来ると、砂利敷きだけど乗り入れることもできないという……。
もう少しだけ、利用する人のことも考えて整備しませんか?(^-^;
具体的には、
遠方からわざわざサイドバッグ付きのツーリング自転車で乗り付けると、
せっかく砂利敷きのスペースに自転車を停めたいのに、荷物込みで50kg近い重量の自転車を
わざわざ持ち上げないと一息付けなかったりするのですが……。
ですがこうして足元まで整備されると、改めて気が付くこともありますね。
掩体壕は戦闘用の航空機を格納するための壕で、防御と格納という機能を持っています。
実際に、前浜1号掩体辺りはグラマン機の約60発もの弾痕があったらしいのですが、
(南国市観光協会HPより)
そのために、開口部は狭い方が、銃弾や爆風が入り込む余地を減らすことができます。
そのために入り口は尾翼の分だけ上に開いているし、
翼の下の部分まで高さはないけれど、足元にも壁があるのは多分、珍しいのでは?
私の地元の千葉県でも、茂原や館山には掩体壕が残っているけれど、それらも、
宮崎や大分で目にした掩体壕も、翼の下にまで壁が立っていたりはしなかったように思います。
ただ、ゼロ戦なんかは翼に格納式の主脚があったはずですから、
格納する航空機のタイヤの位置に合わせて形状に違いがあるのかもしれませんが、
手間がかかる割に効果の低そうな、こんなところまでしっかり作られているのは、
やはり国力に余裕があった時期のものだから、なのではないでしょうか?
さて、最後に360度写真ですが、
高知ツーリング中にTheta-Z1を水没させてしまいまして、
リコーのサービスサポートでは「電源の入らないデジカメは修理もデータの取り出しも受け付けない」
とのことで、デジカメの内蔵メモリに記録された写真は失われてしまいました(泣)。
ですが幸い、ここでは隠れる場所もそれなりにあったおかげで、
三脚を立てたら壁の裏に移動してからスマホ経由でシャッターを切ることで、
4枚だけスマホ側にも写真が残っていました。
掩体壕内の中央辺りから。
壁際から。
掩体壕では内側に板を並べたり、場所によっては畳を並べて型枠としているため、
この部分には地域の特徴が出やすい気がします。
尾翼部分が格納されるしっぽの辺り。
こちらはまた、小さな板を並べて型枠にしていますね。
尾翼部分の外側。
最後の1枚は、何を見せたくて撮影したのか、自分でも謎な写真です(笑)。