関連)ストロンチウムの検出地点を掲載します
国がおこなった調査で放射性ストロンチウムが検出された福島県内の11か所について、文科省のサイトのどこに掲載されているか、わかりにくいと思いますので、発表資料を転記しました。
内容は文部科学省が発表した平成23年6月8日午前10時現在の土壌モニタリング結果から転記したものです。
ストロンチウム90が検出された地点
- 福島市杉妻町 7.7Bq/kg
- 田村市常葉町山根 2.4Bq/kg
- 広野町下北迫 1.9Bq/kg
- 川俣町山木屋 18Bq/kg
- 川内村上川内 1.3Bq/kg
- 浪江町赤宇木椚平 250Bq/kg
- 葛尾村役場 2.2Bq/kg
- 南相馬市原町区 2.1Bq/kg
- 飯舘村八木沢 120Bq/kg
- 南相馬市原町区高見町 4.4Bq/kg
- 二本松市金色 1.8Bq/kg
ブログの【ミニ解説・放射性ストロンチウムとは】 もあわせてお読みください。
参考2:同じ地点のセシウム137の値
- 福島市杉妻町 32,000Bq/kg
- 田村市常葉町山根 6,000Bq/kg
- 広野町下北迫 4,700Bq/kg
- 川俣町山木屋 34,000Bq/kg
- 川内村上川内 2,400Bq/kg
- 浪江町赤宇木椚平 430,000Bq/kg
- 葛尾村役場 22,000Bq/kg
- 南相馬市原町区 15,000Bq/kg
- 飯舘村八木沢 227,000Bq/kg
- 南相馬市原町区高見町 8,660Bq/kg
- 二本松市金色 15,5008Bq/kg
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/600/78322.html
2011年04月13日 (水)
【ミニ解説・放射性ストロンチウムとは】
放射性ストロンチウムは、ウランが核分裂する時にできる放射性物質で、放射線の量が半分になる期間の「半減期」が29年のストロンチウム90と、50日のストロンチウム89などがあります。
ストロンチウム90=半減期が長い(29年)
ストロンチウム89=半減期が50日
大気中に放出されると、牧草や野菜に付着し、とくに牧草を食べた牛の牛乳を通じて、体内に入り込むおそれがあります。
カルシウムと性質が似ているため骨に蓄積して、長期間にわたって放射線を出し続け、がんを引き起こすおそれがあるとされています。ほかの放射性物質と見分けがつきにくいベータ線という放射線だけを出すことから検出が難しく、放射性ストロンチウムが土壌に含まれているかどうか分析するには1か月程度かかることもあるということです。
1960年代には核実験の影響で世界中で大気中の濃度が上がったほか、1986年のチェルノブイリ原発事故の際にも周辺地域から検出されていますが、大気中に放出された放射性ストロンチウムが健康にどのような影響を及ぼしたかについてははっきりと分かっていません。
原子炉から出る放射性物質に詳しい東京大学大学院の長崎晋也教授は、「ストロンチウムは本来、核燃料の中にあるが、先月16日に採取された土壌から検出されたことは、すでにその時点で原子炉か燃料プールの核燃料がそれなりのダメージを受けていたことを裏付ける。ちょうどそのころには3号機などで水素爆発が起きており、粒子の状態で外に出て風で運ばれたとみられる。今後、土壌や植物への拡散、濃度の分布などについても調べる必要がある」と話しています。
環境中の放射性物質に詳しい日本分析センターの池内嘉宏理事は、「今回検出された放射性ストロンチウムはきわめて微量なので、吸い込んで体の中に入ったとしても受ける放射線の量は非常に小さく、健康への影響はないと考えて良い。放射性物質の対策としてはむしろ数万倍の量が検出されている放射性のセシウムやヨウ素によって健康に影響が出ないよう検討を進めるべきだ」と話しています。
参考1:同じ地点のセシウム134の値
- 福島市杉妻町 27,000Bq/kg
- 田村市常葉町山根 5,100Bq/kg
- 広野町下北迫 3,900Bq/kg
- 川俣町山木屋 28,000Bq/kg
- 川内村上川内 2,000Bq/kg
- 浪江町赤宇木椚平 350,000Bq/kg
- 葛尾村役場 18,000Bq/kg
- 南相馬市原町区 12,000Bq/kg
- 飯舘村八木沢 215,000Bq/kg
- 南相馬市原町区高見町 7,890Bq/kg
- 二本松市金色 14,500Bq/kg