静かに背中を押してくれた兄の言葉
私には、2つ年上の兄がいます。
子供のころから、兄はまじめで温厚な性格。
私はというと、
夏は日焼け、冬は雪焼けと
近所のおばさんに言われるほど
元気いっぱいな女の子でした。
性格は正反対。
仲が悪いわけではないけれど、
兄弟でいつも話すような関係でもありませんでした。
そんな兄との関係の中で、
今でも深く感謝していることがあります。
それは、元夫の浮気が発覚し、
心がぐちゃぐちゃになっていた頃のこと。
両親は「息子のことを考えて我慢しなさい」と
言いました。
私も経済的な不安から、
許せない気持ちを抱えながらも
離婚に踏み切れずにいました。
「悪いことをした元夫とその女性が幸せになって、
私と息子だけが不幸になるなんて許せない!!」
そんな思いに囚われていた私。
そんな時、兄と久しぶりに話す機会がありました。
兄は、身内でただひとり、こう言ってくれたのです。
「まり子の幸せを考えていいんだよ。
相手が幸せになるから許せないって思っているみたいだけど、
幸せになるとは限らない。
そして、まり子とDちゃん(息子)が不幸になるとも限らないんだよ。」
「だから、いつでも家に帰ってきていいんだよ^^」
その言葉に、ほんの少し肩の荷が降りた気がしました。
あの頃の兄も若かった
経済的なことでも、
子供の将来のことでもなく、
「私自身の幸せ」を考えてくれたのは兄でした。
兄は、私の幸せを信じてくれていたんだと、
今さらながら思います。
本当にありがたかった。
その会話から2年後、
私は離婚を決意しました。
そして、すれ違うように兄は結婚しました。
今でも兄とは弾むような会話はしません。
でも、あの時の兄のやさしさを思い出すと、
涙が出そうになります。
静かだけど、深くてあたたかい兄の存在。
私の人生の大切な支えのひとつです。
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私は、「我慢することが良いこと」だと
教えられて育ってきました。
だからこそ、いつの間にか
「自分の本当の気持ち」に
気づきにくくなっていたのです。
でも、身体の感覚に意識を向けることで
心の奥にある声に、
少しずつ気づけるようになりました。
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