あの村の海岸に・・・
見たことのない男の人倒れていると村の子供たちが俺を呼びに来た。
村の病院だが、設備は整っていた。
骨折や打ち身、やけどに切り傷、頭も打ったのか出血跡が固まっている彼の姿にすぐに治療を始めた。
手術をして検査をして・・・。
怪我以外、内科的な問題がないとわかった彼が目を覚ましたのはそれから2日後だった。
「よかった・・・目が覚めたんだね。」
そう言った俺に彼は・・・
目だけで周りを見回していた。
「しばらくはそのまま機械につながれた生活になるけど・・・
とにかくよかったよ。」
俺と視線があうと・・・
彼はまた目を閉じた。
その時は彼を助けられた事にほっとして・・・
後は彼の気力次第だ、そう思っていた。