一番大切なのは? 28 | watermelon

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鈴木拡樹君を愛してやまない管理人のブログです。
年に数回、拡樹くんの観劇ができるように日々お仕事頑張ってます。
最近は娘の影響でBTSのジョングクくんの笑顔と透明感のある声に惹かれてます。

「わりぃ・・・ああ・・・よろしく頼むわ。」 



トイレの中。 


まだ眠ったままの真波を起こさないように金城に電話を入れた。 
今日の練習、この体じゃ走れね・・・。 
腰も足も・・・体のあちこちが痛ぇし・・・。 



「なに怒ってんだよ、あいつ・・・。」 



あいつが怖いと思ったのは初めてだった。 

いつもニコニコして何考えてるかわかんねー不思議ちゃん。 
それは付き合ってからも変わる事はなかった。 
それでも居心地は悪くなかったし、何よりも前のように笑うようになった真波にほっとしていた。 
あいつも壁を乗り越えて前に進んでるんだなと。 



でも・・・


昨日の真波は 



「俺なんかやっちまったんだっけ?」 



そう思いながらトイレを出ると 



「荒北さん、何してたんですか?」 



にこっと笑って俺を見る真波がいた。 



「何って・・・トイレですることは決まってんだろ。」 

「ふーん・・・でもなんか話し声聞こえたから。」 

「話なんてするかよ。ばーか。」 



そう言って真波の横を通り過ぎてベッドに腰掛ける。 



「俺の気のせいかなー?」 



隣に座って俺に寄りかかる真波。 



「重いんだよ、真波。」 

「いいじゃないですか。」 



そう言いながら俺のスマホに手を伸ばす。 



「お、おい。」 

「誰に電話してたんですか?」 

「別にいいだろ?」 



こいつ・・・聞いてたのか? 



「荒北さん・・・昨日あんなに言ったのに・・・まだわからないんですか?」 



そういいながら俺をベッドに押し倒すと・・・ 



「俺といる時、他の人の事考えるなって言ったじゃないですか。」 



そう言って俺のスマホを目の前に差し出す真波。 



「ロック・・・解除してくださいね。」 

「ロックなんてしてねーし。」 

「無用心ですね、荒北さんは。」 



そのままスマホをいじりながら・・・ 



「やっぱり電話してるんじゃないですか。」 



口元を上げて笑った真波。 



「部活休む連絡だよ。」 

「だったら隠す必要、ないですよね?」 



タイミング悪くラインの着信を知らせる音がなる。 



「新開さんからですよ。」 







あのバカ・・・。