「じゃあまたな。」
「靖友、今度一緒に箱学行こうぜ。黒田たちがおめさんも連れて来いってうるさいんだ。」
「あー、あいつらねー。わーった、時間作るぜ。福ちゃんも一緒に行こうな。」
「ああ。」
表彰式も終わり、俺と金城は福ちゃんたちを見送ってアパートに向った。
「よかったのか?福富たちは。」
「いんだよ。離れてても福ちゃん達は俺のダチだからな。いつでも会える。」
「そうか。」
少し寂しそうに答える金城。
「後、おめーも待宮も・・・俺ん中じゃもうダチだ。」
そう言って金城を見ると少し驚いた顔をした後
「そうか。ありがとう。」
笑ってそう答えた。
「ありがとーとか言ってんじゃねーよ。ダチだろ?」
「そうだな。」
「あ、でも待宮には言うなよ?あいつ図に乗んだろ?」
「わかった。」
福ちゃんの隣は安心できて心地いい。
でも、金城の隣も同じように心地いいと思う自分がいた。
「じゃあまた明日。ゆっくり休めよ?荒北。」
「おう。金城もな。」
アパートの部屋の前。
金城にそう言ってドアに手をかけた。
真波待たせちまったな・・・
そう思いながらドアを開けると・・・。
「ただ」
「お帰りなさい、荒北さん。」
笑顔で俺を出迎える真波の姿があった。
「お・・・驚くだろーが。」
そういいながら中に入りドアを閉めると・・・
「だって・・・荒北さん俺の言った事わかってくれないから・・・。」
俺の横から伸びた手が鍵をかけ・・・
「ま・・・なみ?」
反対の手で俺の腕をつかむと
「ちゃんと教えてあげなきゃと思って。」
そのままドアに押し付けるようにして俺にキスをした。
「荒北さんが誰のものか・・・
荒北さんわかってます?」
そう言って笑った真波の笑顔が・・・
怖い、そう思った。