「ねえ三洲。
真行寺君は・・・
知らないんだよね?本当のこと。」
「知らないだろう?自分の子供に嫌われるような事、親が話すと思うか?」
それは・・・。
「ごめん。僕その辺他の人と感性違うから・・・。」
僕の両親は僕に嫌われる事を気にした事なんてきっとないから。
「悪い、葉山。」
そう言って僕の頭に手を置くと
「お前はその分、崎に愛されてるだろ?」
優しく笑った。
「うん。でもね、三洲だって・・・
真行寺君の事愛してるから・・・
だから・・・。」
三洲は僕からはなれソファーに腰掛けると
「これで俺も前に進まなきゃいけないんだろうな。」
天井を見上げそう言った。
「前に?」
「ああ。真行寺も幸せを見つけたんだ。
俺も・・・
俺もそろそろ・・・。」
それでいいの?三洲は。
寂しそうに笑う三洲に、僕は何を言えばいいかわからなくて・・・
「なんかつまみでも頼んじゃおう?どうせギイが払うんだからさ。」
そう言ってルームサービスのメニューをテーブルに置いた。
ギイ、真行寺君はどうなんだろう。
本当に・・・
幸せなのかな?
お願いだからギイ、真行寺君の本音を聞きだして?
そう思いながら・・・。