secret 53 | watermelon

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鈴木拡樹君を愛してやまない管理人のブログです。
年に数回、拡樹くんの観劇ができるように日々お仕事頑張ってます。
最近は娘の影響でBTSのジョングクくんの笑顔と透明感のある声に惹かれてます。

「福ちゃん・・・俺、大学受かったぜ。」 



水分補給して落ち着いた俺は福ちゃんの隣に座るとそう言った。 



「そうか・・・洋南に行くのか。」 

「ああ。あそこには俺のやりてー事があるからな。」 



まだ何を極めたいとかそういうのが決まってる訳じゃねえけど・・・。 



「荒北。」 



福ちゃんはそう言って俺を見ると 



「お前と走れて良かったよ。」 



相変わらずの鉄仮面でそう言った。 



「福ちゃん・・・。」 

「ありがとう、荒北。」 



そう言って手を差し出した福ちゃん。 



「何言ってんだよ。俺のほうが・・・。」 





福ちゃんがいなかったら俺は高校を辞めていた。 


人に当り散らして、何もかも人の責任にして・・・。 


誰も近づかなかった俺に進むべき方向を示してくれたのは・・・ 


間違いなく福ちゃんだった。 



「福ちゃんと出会えて・・・


自転車と出会えて俺の人生は変わった。」 



普段は恥ずかしくて言えねーけど・・・ 



「ありがとう、福ちゃん。」 



そう言って福ちゃんの手に自分の手を重ねた。




俺と福ちゃんの進む道はここで離れるけど・・・ 



俺にとって福ちゃんは特別だから。 





そう思った時・・・ 




福ちゃんが俺の手を引いて抱きしめた。