「はあ?」
10月に入って福ちゃんと新開は正式に明大への推薦が決まった。
部活も新しい体制での大会も始まり、福ちゃんたちが俺に声をかける事もなくなった。
自分でそうしたくせにどこか疎外感を感じて・・・
ばかだな、俺。
そんな時だった。
「なんでてめーがここにいるんだよ。」
授業を終えて寮に戻る途中のコンビニ。
ベプシを買って店を出ると・・・
駐車場に見覚えのある姿があった。
「お前に会いに来たんだ、荒北。」
サングラスをはずして金城がそう言った。
「意味わかんねーし。大体にしてお前今日学校あるだろうが。」
「今日から3連休だ。」
「3連休?何だよ創立記念・・じゃなくてだとしてもなんでだよ。」
俺に会いに来ただと?
意味わかんねーし。
「この前大学で会った時、様子がおかしかったから気になってな。」
「何が気になるんだよ。俺とてめーは敵同士だろ。」
「引退した時点でそれは終わった事だ。」
こいつも・・・めんどくせーなー・・・。
「だとしてもだ。てめーに心配される筋合いもなければ、なにもおかしなとこなんかねーよ。ったく帰れよ。」
そう言って横を通り過ぎようとした俺の肩をひいた。