「大学はどーだった?靖友。」
すっきりしない気持ちのまま地元の駅を出ると・・・
ガードレールに寄りかかってこっちを見てる新開の姿があった。
「お前・・・なんでここに?」
「金城君から寿一に連絡があってね。」
あいつ・・・。
「その時ちょうど俺も一緒にいたから。」
そう言いながら歩いてくる新開。
「ふーん。それでなんでお前がここに?」
「いや・・・おめさんが本気で洋南に行くのか確認したくてね。」
笑顔で俺を見てるが・・・
目は笑ってなかった。
「別にお前にはかんけーねーだろ?俺が何処の大学に行こうが。ったくめんどくせー。」
俺は新開から目をそらすとそのまま歩き出した。
「口ではいろいろ言っても・・・
俺は靖友は俺らと同じ大学に来ると思ってたからね。」
背中から聞こえる声に足を止める。
「俺も寿一も・・・
大学にいってもおめさんと一緒に走れる、そう思ってたよ。」
一緒に・・・
そんなのもういらねーだろ?
俺は・・・
お前らにとって別に必要な存在じゃねーだろうに。