「真行寺・・・。」
「葉山さんじゃ・・・
俺何も言えないっすよ。
ずるいっすよ、新さん。」
そういうと真行寺は立ち上がり・・・
「あんな姿の葉山さん見せられたら・・・
俺・・・諦めるしかないじゃないすか。」
そう言って窓の外を指差した。
そこには・・・
心配そうにこっちを見ている葉山の姿があった。
「葉山・・・。」
「ずるいっすよ2人とも・・・。
俺のこと・・・
騙してたんっすか。」
「そうじゃ」
「ずるいっすよ。新さん。」
真行寺はそう言って伝票を持つとそのまま席を離れた。
「真行寺・・・ま・・・」
追いかけそうになる自分を必死に止めた。
今追いかけてどうなる。
さらに苦しめるだけだろ・・・
そう言い聞かせて・・・。