V1.7 がボリュームあげると思ったよりブーミーになることは盲点でした。。

明るくてヌケの良い自己主張のある歪みは、ボリュームを低く抑えてこそのものだったのです。
それ自体は悪くないのですが、バンドで音量足りない時にアンプまで行かずペダルのツマミで解決したり、クリーンチャンネルとバランス調整したりと、とっさの調整がしにくいかなぁとも思い。。

ならば歴代でパワーが一番なさそうなのにしたらどうなんだろと。。

で、懲りずに V1.4 をゲット。

この V1.4 は歴代の中でも異色と思える存在です。

歴代のポットとクリッピングの比較を見てください。
V1.4 だけ、ボリュームポットがAカーブで非対称クリッピングなんですね。
Aカーブは、ゼロから始めは微妙にしか上がらず、12時の位置でも50%にはなりません。
2時から3時くらいでようやく50%となり、3時から一挙に100%まで急激にあがっていくことになります。
つまり最大音量は同じでも、50%までの音量はツマミの範囲を広く使えるので調節しやすいんですね。
さらに非対称クリッピングということは、クリッパ1個分ヘッドルームが広い。
ということは、過激さは削るけど元々過激な OCD には悪くないのでは、と期待しちゃたのです。

V1.4 が V1.7 とどれだけ違うか、わかりやすい2つの動画があります。

まず、同じセッティングでも同じ音にならないケースです。
AカーブとBカーブの違いから、音量を揃えるためにボリューム設定だけは違います。
次に、違うセッティングで似た音になるケースです。
はじめの動画よりボリュームがわずかに上がってるのがミソで、トーンを落としているものの V1.7 の音がぐっと太くなってます。
これを見ると、この2台は似てるようで全く違う歪みのタイプなのではと思えてきます。
ところが自分の V1.4 は V1.7 のようなブリブリにならないだけでなく、トーンも V1.7 より効く感じです。。
おやおや??と思い中身を確認すると、ボリュームポットがA100K



A500Kじゃない

これがトーンの効き具合の違いなんでしょうか。

同じ100Kの V1.7 よりハイが出るので、もともとハイよりの回路なのだと思います。
でも、V1.4 って A500K じゃないの

基盤には確かに Version1.4 とプリントされてます。
○で囲んだ2つのFETに加えて1つのゲルマニウムダイオードが透明の樹脂の中に見えるので、非対称クリッピングであることがわかります。

ビルダーのサインにも 1.4 と書かれているので間違いないようです。
ある時期から A500K を A100K に変えたけれども V1.4 のままで、対称クリッピングに戻してから V1.5 としたんですかねぇ。。
プアトーンさんから「FETはBS170じゃないの?」とコメントいただいたので、FETのアップ画像も貼っておきます。
V1.4 も V1.7 も 2N7000 でした。

肝心の音ですが、V1.7 よりもゲインはあげられますね。

個人的には OCD は Aカーブのボリュームポットの方が使いやすい気がするのですが、ゲインを上げられるようになったのはポットだけでなくクリッパー含め細かな違いがあるのでしょう。
V1.7 と基盤のパターンも部品数も微妙に違いますからね。
あれこれ試すのに夢中で録音する余裕がないので、時間ある時にでもやってみます。

結果として好みは V1.4 かなぁ。

これなら、ディストーションとしても使えそうです。
ただ、若干ピーキーかなぁ。。
ギターにもよるんでしょうけど。。
A500K の V1.4 だとどーなんだろーなぁ。。

師匠に相談したら当然のように「ポット替えりゃわかる」って言われたんですけど、これソリッドのロングシャフトで同じもの探しても無いんですよねぇ。。
