1946年に誕生したエアキングは元々オイスターパーペチュアルにカテゴライズされていました。その中でもデイトナやサブマリーナー、ミルガウスといったペットネームが最初に文字盤に記載されたのがこのエアキングです。以降、コンセプトごとにモデル名が割り当てられ、文字盤にモデル名が記載されるようになります。その点においては、エアキングは現在のロレックスを形作るきっかけになったモデルといえるかもしれません。Ref.116900以降はドレスモデルからスポーツモデルへ独立しています。
・『よくわからない』腕時計?
・Ref.5500(1950年代後半~1988年)
・Ref.14000(1990年~2000年)
・Ref.14000M(2001年~2007年)
・Ref.114200(2007年~2014年)
・Ref.116900(2016年~2022年)
・Ref.126900(2022年~現在)
・エアキング買取価格表
・エアキングの質・買取は大黒屋質上野御徒町店へ!!
エアキングの年表
エアキングの系譜を年表にしてみました。
1946年 Ref.4925、Ref.4365など
1950年代 Ref.6552など
1950年代後半 Ref.5500 (Ref.5502、Ref.5504、Ref.5506、Ref.5520、Ref.5700)
1990年頃 Ref.14000 (Ref.14010)
2000年頃 Ref.14000M (Ref.14010M)
2007年 Ref.114200 (Ref.114210、Ref.114234)
2014年 ダイヤルから「Air-King」のロゴが消える(エアキングとして生産終了)
2016年 Ref.116900
2022年 Ref.126900
『よくわからない』腕時計?
現行モデルでこそ特徴的な文字盤を持つエアキングですが、当初はオイスターパーペチュアルの文字盤に『Air-King』と名前が入っているだけのモデルでした。視認性の高い文字盤、デイトが無いシンプルな3針のデザインであるオイスターパーペチュアルに対して、ロレックスがパイロットウォッチとしての位置づけを狙って付けた名前です。当時はまだGMTマスターが発表されていない時代でしたからね。そのため「エアキングって何に特化して、どんな機能を持つ時計なの?」と聞かれると、パッと思いつかない方が多いのではないでしょうか(質屋も同じく思い浮かびません!)。現在のロレックスのコンセプトに基づいたプロフェッショナルウォッチ(いわゆるスポーツモデル)しか知らない人からすれば「よくわからない腕時計」、それがエアキングです。しかしそんなエアキングには今や超プレミア価格が付いているデイトナよりも長い歴史がありました。この先はその歴史をモデルごとに振り返っていますのでぜひ読んでみてください!あなたのエアキングに対する『よくわからない』が変わる!・・・かもしれません。
『Air-King』ロゴ(Ref.116900)
Ref.5500(1950年代後半~1988年)
Ref.5500はいくつかのマイナーチェンジこそあったものの、1950年代後半から1988年までの約40年もの間製造された、シリーズ最長のロングセラーモデルです。40年近くも生産されただけあり、派生モデルも複数存在します。中でもRef.5502、Ref.5506、Ref.5520の3種類は現在では珍しい金メッキ加工が施されたモデルです。このほかにもケースサイズが36mmのRef.5504、デイト付きモデルのエアキングデイト(Ref.5700)などが存在しています。残念ながら、Ref.5500以外のモデルは滅多にお目にかかることはありませんね。Ref.5500をベースに製造されたエクスプローラーも存在しており、しかも型番も同じというややこしさ。エアキングRef.5500の文字盤をエクスプローラーRef.5500の文字盤に換えるといういわゆるリダン品も出回っているのでご注意ください。
マイナーチェンジ
ブレスレット
40年近くに及ぶ製造年数の長さがゆえに、1960年代のリベットブレス、1970年代からの巻きブレス、1980年代からのオイスターブレスと、Ref.5500には3種類のブレスレットが存在しています。
リベットブレス
コマの側面(左右2か所ずつ)にリベットを打ち込みコマ同士を固定しているブレスレットです。リベットとは鉄の板同士を固定するために打ち込んだ鋲のようなもので、溶接技術が今ほど発達する前は多く使用されていました。有名な使用例では東京タワーの鉄骨(赤い部分)や客船タイタニックの船体などがありますね!
巻きブレス
薄い板状の金属を左右から巻いて成型したコマを使用したブレスレット。リベットが無くなったため見た目がスッキリしました。当店にもまれにお持ち込みはありますが、その多くはコマが伸びてヨレヨレになってしまっているものが多いです。しかし言い換えればヨレているのが普通くらいの印象です。
ムーブメント
1960年代よりCal.1530からCal.1520へと変更されました。これによりパワーリザーブが36時間から48時間に延長され、振動数も毎時18,000振動から毎時19,800振動へ増えたことでより精度が向上しています。また、Cal.1520は197年代からハック機能も搭載されました。
Ref.14000(1990年~2000年)
1990年に発表され、リファレンスも5桁となったエアキングがこのRef.14000です。ケース径は34mm、現在の感覚でいえばボーイズサイズですね。この頃になると他のモデルも充実し、それぞれのコンセプトごとに特徴的なデザインや機能が搭載されていきますが、エアキングは変わらずいたってシンプルです。そのシンプルさがゆえに根強い人気があるのではないでしょうか。また、文字盤のバリエーションが豊富なことから、好みの1本を選ぶこともできるでしょうね。黒文字盤が比較的人気な印象ですが、一方でグレー文字盤は生産数が少なく一部のファンから人気を集めています。
Ref.5500からの改良点
ムーブメント
Cal.1520からCal.3000に変更されました。振動数は毎時28,800振動に増加しています。Cal.3000はサブマリーナーのノンデイトモデルRef.14060にも採用されています。
風防
ダイヤル
時分針がペンシル型からバー型に変更されました。バリエーション
Ref.14010
ポリッシュベゼルではなく、エンジンターンドベゼルを採用したモデルがRef.14010です。文字盤のインデックスに合わせてベゼルに印が入っておりRef.14000よりも華やかな印象がありますね。
Ref.14000M(2001年~2007年)
2001年にモデルチェンジを果たし、Ref.14000Mがリリースされました。サブマリーナーノンデイトRef.14060とRef.14060Mが見た目に違いが見られなかったように、このモデルチェンジもほとんど見た目に違いがありません。文字盤はブラックとブルー369が人気となっています。他のモデルが36mmや40mm、さらにはそれ以上とケースサイズが大型化していく中、Ref.14000Mは34mmを維持しています。(レディースサイズはちょっと小さい)という女性の方や、(最近の時計は大きすぎる、アンダー35mmが日本人には合う)という意見をお持ちの男性の方にも人気があるモデルです。
Ref.14000からの改良点
ムーブメント
Cal.3000からCal.3130に変更されました。テンプを支えるブリッジを1本から2本に変更したためより安定性とメンテナンス性が向上しました。またクロノメーター認定はないものの、Cal.3130はエクスプローラーⅠRef.114270にも採用されている信頼性の高いキャリバーです。Cal.3000はリューズを上方向に回して針を進めるのに対し、Cal.3130はリューズを下方向に回して針を進めます。
ケースの横穴が消える
サファイアガラスに王冠マークの透かしが入る
偽造防止のため、ガラスの6時位置にロレックスの王冠マークの透かしが入りました。これは現行の全てのモデルに刻印されています。しかし肉眼で確認することは非常に困難です。確認される際は虫メガネやルーペを使用されることをお勧めいたします。バリエーション
Ref.14010M
Ref.14010同様、スムースベゼルの代わりにエンジンターンドベゼルを採用しています。
Ref.114200(2007年~2014年)
2007年、ついに6桁リファレンスとなってリニューアルしたのがRef.114200です。ムーブメントに変更はないもののクロノメーターを取得、より高性能な腕時計として見た目とともに生まれ変わりました。しかし7年後の2014年、ついに文字盤から「Air-King」の文字がなくなります。今後Ref.114200はオイスターパーペチュアルにカテゴライズされることになりました。エアキングは「いったん」生産終了となります。
Ref.14000Mからの改良点
ムーブメント
ダイヤル
ムーブメントのクロノメーター取得により、これまで文字盤に書かれていた「PRECISION」の文字が「SUPERLATIVE CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED」へ変更されました。「PRECISION」は「正確、精密」といった意味があります。「SUPERLATIVE CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED」は「公式認定された高精度クロノメーター搭載」といったところでしょうか。
ケース
ブレスレット
Ref.14000Mまでは中が空洞だったコマが無垢素材になったほか、バックルも先端が稼働するオイスタークラスプへと変更されました。この変更により重量感はもちろんブレスがヨレにくくなっただけでなく、堅牢性が向上した上に着脱もよりスムーズに行えるようになりました。質屋の印象としては、なによりも高級感が増したように思います。
(左:Ref.14000M 右:Ref.114200)
バリエーション
Ref.114210
Ref.114234
デイトジャストRef.116234の様にフルーテッドベゼルを搭載したモデルです。Ref.114210よりも更に高級感のあるモデルですね!Ref.114234には「Air-King」の文字が残されています。
Ref.116900(2016年~2022年)
2014年に生産が終了した2年後の2016年、大胆なリニューアルをして復活したエアキングがRef.116900です。これまではドレスモデル(クラシックウォッチ)に位置付けられていたエアキングですが、Ref.116900ではスポーツモデル(プロフェッショナルウォッチ)にラインナップされることになりました。見た目だけならデコレーションを施したエクスプローラーⅠ、Ref.214270のブラックアウトといった印象がありますね。かっこよく生まれ変わったというポジティブな意見がある一方、一部のファンからはゴチャゴチャしていて時間が分かりにくいという意見もあり賛否両論です。今でこそプレミア価格で取引されるRef.116900ですが、実際多くのステンレスのスポーツモデルが品薄により正規店から姿を消していく中、最後まで店頭でその姿を確認できたモデルのひとつがエアキングでした。
Ref.114200からの改良点
ムーブメント
Cal.3130からCal.3131に変更されました。これは元々はミルガウス(Ref.116400)にのみ採用されていた耐磁性に特化したムーブメントで、耐磁シールドが搭載されています。これにより航空機のコックピットの磁場の影響からムーブメントを守る事が出来ます。
ケース
ダイヤル
最も大きく様変わりした部分はダイヤルです。Ref.14000M以前を知っている方にとっては、Ref.116900はもはや別の時計に感じるかも知れません。369のインデックスにはメタルを採用したほか、その他のインデックスは5分刻みのアラビア数字が記されており、計器を連想させるデザインです。ロレックスがスポンサーとなっているブラッドハウンドSSCという、自動車にジェットエンジンを搭載して音速を超えるスピードを出す(時速1609kmだそうです!)ことを目標としたプロジェクトがありまして、その自動車のコックピットに装備されたロレックス製の計器と似ています。また、王冠マークは黄色でROLEXの文字はコーポレートカラーのグリーンで描かれており、とても個性的なモデルに生まれ変わりました。
針
スポーツモデルにカテゴライズされたことに伴い、ベンツ針になりました。また秒針はコーポレートカラーのグリーンになっています。
Ref.126900(2022年~現在)
2022年に新たに発表されたのがRef.126900です。2016年にスポーツモデルとして装い新たに復活したエアキングが更にスポーツモデルらしくなり登場しました。前作Ref.116900が今回のモデルチェンジによってより洗礼されたスポーティなデザインとなった印象がありますね!
Ref.116900からの改良点
ムーブメント
Cal.3131からCal.3230に変更されました。2021年に登場したエクスプローラーIRef.124270にも搭載されています。これによりパワーリザーブが約48時間から70時間に延長されました。
リューズガードの採用
ダイヤル
ダイヤルは一見変化が無いようにも見えますが、良く見ると5分の目盛に記載されていた「5」に「0」が追加されて「05」となっています。これにより一層統一感が増して全体のバランスも良くなったのではないでしょうか。そして近年のモデルと同様に、6時位置の「SWISS MADE」の間には王冠マークが追加されました。
エアキング買取価格表
更新日:2024年6月11日
エアキング SS Ref.14000
未使用品買取価格 お問い合わせ下さい
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エアキング SS Ref.14000M
未使用品買取価格 お問い合わせ下さい
中古品買取価格 ~450,000円
エアキング SS Ref.14010
未使用品買取価格 お問い合わせ下さい
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エアキング SS Ref.14010M
未使用品買取価格 お問い合わせ下さい
中古品買取価格 ~450,000円
エアキング SS Ref.114200
未使用品買取価格 お問い合わせ下さい
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エアキング SS Ref.114210
未使用品買取価格 お問い合わせ下さい
中古品買取価格 お問い合わせ下さい
エアキング SS Ref.114234
未使用品買取価格 お問い合わせ下さい
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エアキング SS Ref.5500
未使用品買取価格 お問い合わせ下さい
中古品買取価格 お問い合わせ下さい
エアキング SS Ref.126900
未使用品買取価格 1,300,000円
中古品買取価格 1,150,000円
エアキング SS Ref.116900
未使用品買取価格 お問い合わせ下さい
中古品買取価格 1,000,000円
○未使用品買取価格の適応条件
・最新の保証書で、日付が1か月以内 ※1か月以降のものも、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい
・付属品が全て揃っている
・当店の規定に基づき、未使用と判断できるもの
○中古品買取価格の適応条件
・保証書が無記載ではなく、最新の保証書
・付属品について年式相応のものが全て揃っている
・目立った傷や打ち傷がない
・バックル、リューズに損傷がなく正常に機能している状態
エアキングの質・買取は大黒屋質上野御徒町店へ!!
いかがでしたでしょうか?数年前、ロレックスの正規店に行けばまだコンビや無垢のスポーツモデルの姿を確認できた時代、コンビモデルたちと一緒にショーウィンドウに並んでいたエアキングも今では姿が見えなくなってしまいました。当時はお世辞にも人気があったとは言えないこの腕時計も、今ではスポーツモデルにカテゴライズされて人気モデルになりました。まさかこんな時代が来るとは当時はよもやよもやです。もしご売却を検討、または迷っている方がいらっしゃいましたら是非一度ご相談ください。
・飽きちゃったから他の機能の付いた腕時計に買い替えたい!
・デイト機能付きのモデルに買い替えたい!
・腕が細いから40mmモデルよりも36mmモデルが欲しい!
・スマートウォッチに買い替えたから手放したい!
・とりあえず今の価値だけでも聞いてみたい!
という方、ぜひ大黒屋質上野御徒町店にご相談ください!!
最後までお読みいただきありがとうございました!!
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