この記事は、穂吉のブログの「2012-07-16 16:08:15」にUPした『日本の神話63. ~第三部 天孫降臨~ =第三章 海幸彦と山幸彦=』という記事を再編成してUPしています。
最初のお話し 『日本の神話01』 前回のお話し 『日本の神話62』
邇邇芸命様の御子たちは、健やかに育ちました。
長男の火照命(ほでりのみこと)は、海の近くに居を構え魚を獲って暮らし、『海幸日子(うみさちひこ)』とも呼ばれました。
また末の御子の火遠理命(ほおりのみこと)様は、山の麓に居を構えて大小様々な獣を狩って暮らしていた為に、『山幸日子(やまさちひこ)』様とも呼ばれていました。
海幸日子も、山幸日子様も、ご自身の生業に自信を持ち、豊かに生活をしていたのです。
しかしいつしか末の山幸日子様は、長兄の仕事をやってみたいと思うようになっていたのです。
とは言っても、その願いは生活の全てを変えてしまうわけでは無く、一度だけ仕事を交換してみたい、魚釣りをしてみたいという願望でした。
そんなある日のことです。
とうとう山幸日子様は、長兄の海幸日子にその願いを伝えてみたのです。
『兄上、私は魚を釣ってみたいのです。一時で良いのです。道具を交換してもらえませんか。』
しかし色好い応えは返って来ませんでした。どんなに頼み込んでも、火照命は取り合ってもくれません。
諦めきれない山幸日子様は、何度断られてもまた頼み込みます。何度も、何度も……いつしかその余りのしつこさに、とうとう海幸日子は根負けされ、
『では一日だけじゃぞ。』
そう交換に応じてくれたのです。
- 追 記 -
今日より、=第三章 海幸彦と山幸彦=、新しい章に突入しました。
この部分のお話は、子供向けの神話として沢山絵本になっているので、ご存知の方も多いことと思います。
それから、『邇邇芸命(ににぎ)』様と、『木花咲久夜比売(このはなさくやひめ)』の、二番目の御子である『火須勢理命(ほすせりのみこと)』は、古事記にのみ登場します。
日本書紀には登場されません。さらに古事記においても、『お生まれになった』と云う事以外には登場はされていない為に、この章以降は登場しません。
そして『火須勢理命』も、『火照命(海幸日子)』や、『火遠理命(山幸日子)』と同様、『稲穂の神』です。
ご長兄の『火照命』様は、「稲に穂が出たところ」を意味し、ご次男の『火須勢理命』様は、「すくすくと穂が成長するところ」を。
そして末の御子『火遠理命』様は、「穂がたわわに実ったところ」。
この様に稲の成長を、この三兄弟の神々が現しているとされています。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
おしまい。

