この記事は、穂吉のブログの「2012-07-15 16:32:53」にUPした『日本の神話62. ~第三部 天孫降臨~  =第二章 邇邇芸命様のご結婚=』という記事を再編成してUPしています。



最初のお話し 『日本の神話01』     前回のお話し 『日本の神話61』



 ご結婚をされて、どの位の月日が流れたでしょうか。

 妻として共に暮らし始めた木花咲久夜比売様は、ご懐妊の報告を夫の邇邇芸命様にされました。

『お腹にあなたの子を宿しました。出産の時期が近づきましたので、ご報告に上がりました。』

 すると邇邇芸命様はその話に驚いたのです。

『たった一夜の契りで子を宿したというのか。とても信じられない。その子は見知らぬ国の国津神の子ではないのか。』

 これに対し、木花咲久夜比売様は言い逃れも弁解もせずに、きっぱりと誓約(うけい)をしてみせたのです。

『私のお腹の子が、もしも国津神の子であるならば、無事に生まれて来ることはございません。しかし天津神の御子であるならば、どんな危険の中にあっても、必ず元気に生まれて来るでしょう。』

 木花咲久夜比売は、急いで産屋を建てさせました。その産屋には、窓も戸も作られていません。木花咲久夜比売様は中に入っていくと、開いていた全ての隙間を埋めさせました。そしてお一人で、その中に籠ったのです。

 やがて陣痛が始まりいよいよ出産という時に、木花咲久夜比売様は、部屋の内部に自ら火を点けたのです。

 瞬く間に産屋は炎に覆いつくされましたが、木花咲久夜比売様は、無事に三柱の男の御子をご出産されたのでした。

 最初に生まれた御子は『火照命(ほでりのみこと)』様、次の御子は『火須勢理命(ほすせりのみこと)』様、そして最後の御子は『火遠理命(ほおりのみこと)』様。

 こうして木花咲久夜比売様は、見事に天津神をご出産されたのでした。




- 追 記 -

この3人の御兄弟の御子様方のお名前の意味は、次の通りです。

ご長男の『火照命(ほでりのみこと)』様は、『火が明るく照った時に生まれた神』という意味。
火照命様は、次回からは『海幸彦(うみさちひこ)』という名で登場してきます。

そしてご二男の『火須勢理命(ほすせりのみこと)』様は、『火が勢いよく燃え盛っている時に生まれた神』という意味です。

ご三男の『火遠理命(ほおりのみこと)』様は、『火が徐々に鎮火されて来た時に生まれた神』という意味です。
この神も次回は、『山幸彦(やまさちひこ)』の名で登場します。

さらにご三男の『火遠理命』様は別名を、『天津日高日子穂穂手見命(あまつひこひこほほでみのみこと)様』と言い、邇邇芸命様の正式な後継者とです。

そしてこのご三男の『火遠理命』様こそが、初代天皇の『神武天皇(じんむてんのう)』のご祖父様です。



ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

おしまい。
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