この記事は、穂吉のブログの「2012-06-12 16:50:12」にUPした『日本の神話29. ~第二部 芦原中国の神々~  =第一章 大国主命様=』という記事を再編成してUPしています。



最初のお話し 『日本の神話01』     前回のお話し 『日本の神話28』



 兄弟の神々は、大穴牟遅神がたった今、着いたばかりだというのに、

『大穴牟遅、もう用は済んだ。次の用が出来たから出雲に戻るぞ。』

そう言うと、休む暇も与えず早々に因幡国を発ったのでした。

 一行は足早に、出雲国へと向かいました。

 その途中、伯耆国(ほうきのくに)(今の鳥取県)の手間山(てまやま)の麓に着いた時に、兄弟の神々は、

『この地で弟を殺そう』

と、耳打ちし合ったのでした。

『大穴牟遅よ。この山には、赤い色をした猪がいる。それを捕まえるために、我等は今から山に登り、上から猪を追い立てる。お前は下で待っていて、逃げてきた赤い猪を しっかりと捕まえろ。よいか、もし逃がしたならば、猪の代わりにお前を殺すからな。』

 そう言うと、兄弟の神々は山に入って行きました。

 言われたように、大穴牟遅神は麓で待っていました。すると間もなく山の上から、斜面を滑るように赤い大きな物がやって来るではありませんか。

『来た!』

 大穴牟遅神は、決して逃がすまいと両の腕(かいな)を大きく広げ、山の上からやってきた物をしっかりと受け止めたのです。



ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

おしまい。
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