この記事は、穂吉のブログの「2012-06-09 16:57:31」にUPした『日本の神話26. ~第二部 芦原中国の神々~  =第一章 大国主命様=』という記事を再編成してUPしています。



最初のお話し 『日本の神話01』     前回のお話し 『日本の神話25』



 大穴牟遅神の兄弟の神たちは、気多の岬で蹲っている兎を見付けました。 

 兎は体中の毛を毟られた上に、全身にいくつもの怪我をしていました。苦しみの余り、兎は兄弟の神様たちに助けを求めてきたのです。

 すると兄弟の神々は、

『海に入り体を良く洗え。そして高い山に登り強い風にあたり、体に着いた海水を良く乾かせば、そんな傷は直に治る。』

そう助言をし、含み笑いをしながらその場を去ったのでした。

 それを聞いた兎は、何度も何度も頭を下げ、

『これで痛く無くなる。』

そう思うと、喜び勇んで海水に浸かりました。

 するとどうでしょう。怪我だらけの全身に海水は酷く沁みます。先ほどよりも、激痛が起きたのです。

 しかし『きっとこれで良くなる』と信じると、シクシク泣きながら痛む体で高い山に上り、強風にあたって体を乾かしました。

 すると今度は海水が乾くと皮膚は裂け、裂けた皮膚からは血が噴き出すのです。怪我は良くなるどころか、どんどん悪化し痛みは増すばかりです。

 余りの痛みに、兎は大声で泣き叫び出してしまいました。



ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

おしまい。
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