この記事は、穂吉のブログの「2012-06-07 16:50:16」にUPした『日本の神話24
. ~第一部 創世~ =第三章 出雲国にて=』という記事を再編成してUPしています。
最初のお話し 『日本の神話01』 前回のお話し 『日本の神話23』
辺り一体には、酒の匂いがたちこめていました。まるでその匂いに誘われたかのように、八俣大蛇はやって来たのです。
大蛇は垣根の向こうにある酒を見付けました。そして一つの酒樽に、首を一つずつ入れて大蛇は酒を飲み始めたのです。
酒は、八度も醸造されています。とても強く醸されているのです。その強い酒を飲み切った大蛇は、やがて酔いつぶれ、八つの首は次々に地面に横たわり眠って行きました。
須差之男命は、静かに用心深く大蛇に近づきました。そして全ての首が寝ていることを確認すると、十拳剣(とつかのつるぎ)で大蛇の首を次々に切り落として行ったのです。そして胴体をも、バラバラに切って捨てたのでした。
この時、大蛇の体から吹き出した血で、肥河(ひかわ)は真っ赤に染まったと伝えられています。
首と胴体に続いて、須差之男命は八つの尾をも切り落としたのです。次々に、尾を切り落としていくと、決して折れることは無いと思われていた十拳剣が、突然何かに当り真っ二つに折れてしまったのです。
『どうして折れたのだ!』
と、須差之男命は、折れた剣先で大蛇の尾を切り裂き中を見てみました。
すると尾の中から一振りの剣、『都牟刈之大刀(つむがりのたち)』が現れたのです。
須差之男命は試しに、その剣で大蛇の尾を切ってみました。すると、今までにないほどの素晴しい切れ味です。
須差之男命は、この切れ味の素晴らしい剣を姉の天照大御神様に献上することにしました。
この剣『都牟刈之大刀』こそが、のちの『三種の神器(さんしゅのじんぎ)』の一つになるのです。
こうして八俣大蛇を退治した須差之男命は、櫛名田比売命を櫛から元の御姿に戻し、めでたく妻に迎ることとなったのです。
須差之男命は、須賀(すが)の地に、宮殿を建てることにしました。そして宮殿を建てた時に、八色の雲が湧き上がり、その美しき光景を見た須差之男命は、
『八雲立つ(やくもたつ)
出雲八重垣(いずもやえがき)
妻籠みに(つまごみに)
八重垣つくる(やえがきつくる)
その八重垣を(そのやえがきを)』
と、この国で最初の歌、『和歌』を詠んだのでした。
- 追 記 -
『三種の神器』とは、
①『八咫鏡(やたのかがみ)』、
②『八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)』、
③『草薙剣(くさなぎのつるぎ)』の三つの事です。
『草薙剣』には、ここで記された『都牟刈之大刀(つむがりのたち)』という別名以外にも、『天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)』という呼ばれ方もあります。
『八雲立つ…』の和歌の意味ですが…
「幾色にも染まった美しき雲よ、湧き立つ雲をまるで垣根のように、我が妻を守るために、宮殿の周りを幾重にも張巡っておくれ。更にこの地全体をも垣根のごとく張り巡らせて守っておくれ。」
そんな感じでしょうか?
これはあくまで「穂吉」の解釈で、本当の意味は、違うかもしれませんが・・・
それから、『出雲(いずも)』という地名は、この和歌から付けられたという説もあります。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
おしまい。

