今年最後のブログになります | 第一経営グループ代表 吉村浩平のブログ

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平成最後となる天皇誕生日を挟む三連休です。異常気象かどうかは分かりませんが、今年は冬至というのに寒さが和らぐ貴重な休日になりました。2018年の仕事も残すところ週間。今年を締めくくるというよりは、年末調整から確定申告と一番の繁忙期に入る時期に事業計画が曖昧にならないよう、年明けから始まる幾つかの会議を準備して緊張感を高めているところです。

 

そうは言ってもこの一年を振り返ってみると、仕事やプライベートそれぞれで狙い通りに進んだなと思うこともあれば全く想定外に失敗したこともありました。いろいろ思い返せばゴルフを含めて幾つかのヒントが見えて、まだまだ成長途上という実感を得た一年でもありました。多くは計画通りという訳ではないけれど、贅沢を言ったらキリがなく、それなりに満足の一年ということにしましょう。

 

サッカーの三浦知良さんが日経新聞のコラム「サッカー人として」で一年を振り返っています。「東京Vとのプレーオフは終了直前のCKで相手GKのヘディングシュートからゴールされ、横浜FCの夢は断たれた。もう1週間、もう1試合戦うはずだった。(中略)まさしく「この経験を忘れずに」なのだけれど、忘れずにやっていくのがまた大変でね。人間はつらさ・痛みを忘れるようにできている。悔しさも時とともに緩む。転落から何回はい上がれるか、今は横浜FCにとってもそんな場面の一つ。「もしも」と取り戻せない過去をたどるよりも、前へ。つらさを受け止めるだけでなく、先を切り開くんだ。

 

僕自身は43試合でベンチ入りし、いい準備のリズムは1年間保てた。でも先発はゼロ。悔しい。「後悔先に立たず」なのだとしたら、後悔を役に立てさせたい。25年前(「ドーハの悲劇」)も2018年の最後も、ラストプレーのCKからの暗転、悲劇。まったく、サッカーなるものは僕に喜びを与えてくれつつも、ときに残酷なこともしてくれる。だからこそ面白い。痛みを知る人間の方が強くなれる。その必要な痛みが、生きている実感もくれる。当面、やめられません。来年も続けるしかないね。」

 

私もテレビで見ていました。日本がワールドカップ本大会の初出場に王手をかけていたのに、残り数秒のロスタイムで起きた悪夢を思い出します。CKから相手のゴールを許して夢が断たれた、あの「ドーハの悲劇」から25年も経つのかと改めて思いながら、明暗を分けた一瞬は決して時計の針を戻すことが出来ない一瞬であったことを思います。

 

どんな世界にあっても、思い通りにいかないことは山のようにあり、それを忘れるのではなく受け入れて、一つひとつ不備を改善しながら次に備えることの大切さと難しさがあります。組織においても個人においても、どんなに時間がかかったとしても、成果を出すためにはPDCAのマネジメント・サイクルを繰り返す。それが貫徹することを感じます。

 

大好きなサッカーを諦めない、悔しさをバネに限界を突き抜けて現役に挑戦し続ける三浦カズの生き方には、決してガムシャラなというのでなく、理性的で科学的なものが感じられます。「当面、やめられません。来年も続けるしかないね。」という言葉には、少なくとも気力では「引退」という文字をはねつける決意がにじみ出ています。

 

今は来年の新しいシーズンに向けて、一瞬のチャンスをつかむため、若手には無い自分の強みを生かす準備をしっかりと行っているのだろうと思います。肉体的だけでなく精神的にも相当厳しいものがあるだろうと思いますが、また来シーズン、カズが輝く一瞬を期待していたいと同時に、来年に向けて三浦選手の一言を自らの励みにもしていきたいと思います。