最終日、時間が過ぎるのが本当に早く感じられた。
みんなが帰りの準備で慌ただしくしている中、私は彼女との別れが近づいていることを意識していた。
朝の食事や移動中も、彼女と話す機会はなく、ただその姿を目で追い続けていた。
昼食の場所に着いた時、バスが狭い道を進めず、皆で歩いて店に向かうことになった。
その瞬間、私は自然と彼女のそばに歩み寄り、これまでの旅行の思い出話を始めた。
お互いに家庭があるため、深い感情を抱かないように気をつけていたが、楽しく過ごした時間を振り返るその瞬間は、とても穏やかで心地よかった。
旅行が終わり、それぞれが別々の道を帰っていった。
家族の元に戻り、いつもの日常が再び始まったが、彼女との思い出がふと頭をよぎることがあった。
ただ、その時はまだ、不倫を考えることはなかった。ただ、彼女との時間が心に残り、忘れられないだけだった。
日常生活に戻りつつも、旅での彼女との思い出が、どうしても頭から離れなかった。