そして、2泊目には、自然と彼女と心が通じ合うようになった。
夜の食事の席では、彼女と少し離れて座っていたが、次第にその距離が縮まっていった。
2軒目、3軒目と場所を移すうちに、気づけば彼女の隣に座っていた。
その瞬間、彼女の近くにいるだけで、心が温かくなるのを感じた。
私たちは、自然と仕事の話をし始めた。
お互いの父親が社長という同じ立場だからこそ、感じるやりにくさや、抱えている苦労、小さな不満を共有できた。
彼女もまた、私と同じように重い責任を背負いながら、日々戦っていることが伝わってきた。
彼女の言葉には、私が常に抱えている孤独感を和らげる何かがあった。
お互いの心がふと触れ合った瞬間、私は彼女の存在が、自分にとってどれほど特別なものになりつつあるのかを感じた。
もちろん、お互いに家庭を持っている身。だから、恋愛感情に発展させることはできないし、そうしようとも思わなかった。
でも、彼女と話していると、自分が少しだけ救われるような気がした。
彼女の笑顔が、私にとってどれだけ癒しになったか、それは言葉にできないほどだった。
その日は、彼女と過ごした時間が、自分にとっての宝物のように思えた。
特別な感情を抱かないようにと自分に言い聞かせながらも、心の奥底では、彼女ともっと一緒にいたいという気持ちが湧き上がっていた。
それでも、その日の終わりには、ただ彼女と一緒に過ごせたこと、それだけで十分幸せだと感じていた。