近鉄名古屋線の高架下に駅を構えるのは、四日市あすなろう鉄道のあすなろう四日市駅。
見落としてしまいそうなくらい小さな駅ですが、これから乗る車両もまた小さいです。
元は近鉄だったのが上下分離され、四日市市が施設や車両を保有し、近鉄と四日市市が出資した新会社が運営しているので、車両はリニューアルされ綺麗に一新されたものの、ところどころに近鉄時代の名残を感じさせます。
小さな車両が大きく体を揺らし、狭い線路を走って来ました。この鉄道は線路幅が762㎜のいわゆるナローゲージの路線です。
近鉄名古屋線の高架下に佇む260系。見た目は新しそうですが、かなりの年代ものの車両で、徹底的にリニューアル工事をして新車のような顔をして出発を待っています。
行先表示は看板という昔ながらの方式。
2路線あるうちの、まずは八王子線の西日野に向かいます。
新車にしか見えない程に徹底的に改造されています。座席は固定式で、座る場所によっては反対向きになることもあります。
運転台は真ん中。小さな窓から運転士さんの頭が覗かれます。
10分程で八王子線の終点西日野に到着。
電車もさることながら、駅舎の天井も低いです。
車体は小さいですが、パンタグラフは普通のものを使用しているのか、やたらと大きく感じます。
今は西日野が終着駅となっていますが、かつては2駅ほど先の八王子まで繋がっていたようで、駅前の案内板がそれを何も知らない今の世代に伝えています。
遊園地の電車といえば失礼ですが、でも、やはり小さく狭い車体は可愛らしさすら感じますが、しっかりと地元に根付いているようです。
さて、出発時間が迫ってきましたので、折り返しの電車に乗り込みましょう。
『なろうグリーン』という愛称が車両に名付けられているようです。
出発前に運転台からこれから進む方向へ見てみます。ナローゲージだろうが何だろうが、やはり立派な鉄道です。
この後、2駅先の日永まで戻ります。