『やんごとなき一族』と『累』の土屋太鳳さん | 雪花ログ*徒然日記

雪花ログ*徒然日記

映画ドラマ感想、着物について綴るブログです

土屋太鳳さん出演ドラマ『やんごとなき一族』初回放送、とっても面白かったですね。魑魅魍魎な一族の中で彼女が、どう逞しく渡り歩いていくのか...楽しみでしかありません。




私は土屋太鳳さんの笑顔よりもどちらかと言うと発狂している顔の方が好きです笑。松下洸平さんのおでこにチューにもキュンキュンさせられました

 
さてさて、土屋太鳳さん、以前は苦手でしたが、こちらの『累』を観てから彼女のイメージが変わりました。甘ったるく湿度高め?と誤解していた私を許して。
 




『累』はポスターからしてホラー映画と思っていましたが、予想以上に面白いスイッチミステリーでした。

 
主演の土屋太鳳ちゃんと芳根京子ちゃんの入れ替わりの演技は凄かった!いや、才能と才能がぶつかり合い凄まじかった!さすが朝ドラ女優さんです。

 
顔に深い傷があるが母親譲りの演劇の才能を持つ累(芳根京子)と美貌だけが取り柄のダイコン役者ニナ(土屋太鳳)。ニナのマネージャー羽生田(浅野忠信)を介して出会った二人は、不思議な口紅を塗ってキスをする事で顔を入れ替える悪魔の契約を取り交わします。二人の入れ替わりの制限時間は12時間。
 



 

美貌だが演技力のないニナは、累に顔を「貸して」オーデションで役を掴ませようとしますし、反対に才能はあるが顔にコンプレックスがある累は、ニナの顔を「借りて」オーデションに行き自信と優越感を得ようとします。



 

 
累の母親の古い知り合いという羽生田は限りなくサイコパスな男です。彼の目的は、累の母/誘(檀れい)との関係や秘密も含めて明かされてきますが、愛情?執着?が深すぎて怖い。まるで「紅天女」に心酔した『ガラスの仮面』の速水会長か?いやあの執念はまんま速水会長だわ。






 

お互いの利害が一致していたニナと累の関係も、舞台演出家の烏合(関ジャニ∞横山裕)の出現で、対立を深め始め、事態は思わぬ方向へと突き進んでいきます。ゲームを支配していたのはニナだったはずなのに...累は顔だけでなくニナの人生を奪おうとしていく...

 
映画の中では劇中劇『サロメ』が出てきます。臨場感があり、思わず『ガラスの仮面』の劇中劇「二人の王女」が脳裏に浮かびました。王女サロメが王のために踊る妖艶なダンス。そして愛する男 預言者ヨカナーンの生首を奪いキスをする累(外見はニナ)の恍惚の表情。それはまるでニナの全てを奪おうとしている累そのもの。狂気に満ちていました。



 
今まで優等生のイメージが強く湿度高めの(ゴメン)土屋太鳳という女優のイメージが180度変わりました。
芳根京子ちゃんは『表参道高校合唱部』でのキュートな演技のイメージでしたので、コンプレックスや劣等感、負のイメージ纏った累の演技にいい意味でショックを受けました。

 
「見せてあげる。偽物が本物を超える瞬間を」
 




この累の台詞が今も胸に残ります。

 
※ガラスの仮面 がお好きな方は、この映画お好きかも