2031年3月7日、この日リュウはスーツ姿でグランドプリンスホテル新高輪に来ていた。
「ふぅ・・・・。」
控え室の中でドリンクを飲んで一息をつくリュウ。
「(もうすぐ日本アカデミー賞の授賞式が始まるな・・・。)」
そう。この日は日本アカデミー賞受賞式の日で、リュウは自身が脚本を手掛けた映画「平和の白球」で優秀脚本賞を受賞していた。
「(去年は最優秀脚本賞を受賞出来なくて悔しかったけど今年こそは最優秀脚本賞を受賞してみせる！)」
心の中でそう呟きながら1人燃えているリュウ。
コンコン！
「どうぞー！」
スタッフA 「岡田さん、そろそろ受賞式が始まるので会場に行きましょう！」
「わかりました！」
リュウは授賞式会場である国際館パミールに向かった。
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司会者 「続いて第54回日本アカデミー賞最優秀脚本賞の発表を行います。」
会場のモニターには最優秀脚本賞の文字が映し出された。
女性司会者 「優秀脚本賞受賞者は「平和の白球」を脚本されました岡田リュウさん。」
パチパチパチパチ！
「・・・・・。」
観客・俳優陣・その他映画スタッフの拍手を浴びながら立ち上がり、頭を下げるリュウ。
女性司会者 「さくらの歌を脚本されました西川民夫さん・・・。」
リュウの他に優秀脚本賞を受賞した四人の名前を呼んでいく女性司会者。
司会者 「では最優秀脚本賞の発表です！」
女性司会者 「プレゼンターは昨年「あの頃の僕達へ」で最優秀主演男優賞を受賞されました松坂桃李さんです！」
舞台袖から最優秀脚本賞受賞の名前が書かれた紙を持ってステージに現れた松坂桃李。
松坂桃李 「それでは発表させていただきます。最優秀脚本賞は・・・・。」
「ゴクリッ！」
緊張で唾を飲む優秀脚本賞受賞達。
松坂桃李 「平和の白球の岡田リュウさんです！」
パチパチパチパチパチパチ！
名前が呼ばれた後に立ち上がったリュウに向けて祝福の拍手をする観客・俳優陣・その他映画スタッフ。
リュウは映画の出演者・スタッフと握手した後、ステージに上がった。
松坂桃李 「岡田くん、おめでとう！」
「ありがとうございます！」
松坂桃李から最優秀賞だけが貰えるブロンズ像を受け取るリュウ。
司会者 「岡田さん、おめでとうございます！それでは喜びのスピーチをお願いします。」
ステージにあるマイクの前に立つリュウ。
「えーー最優秀脚本賞を受賞しました。岡田リュウです。僕は昨年最優秀脚本賞を逃してからずっと悔しくて今年こそは最優秀脚本賞が欲しくて頑張ってきました。脚本家になった時からずっと目標にしていた日本アカデミー最優秀脚本賞を受賞出来て本当に嬉しいです。友人達もこの姿を見て喜んでくれてると思います。最後になりましたが、平和の白球に出演してくださった俳優の皆さん、製作に関わったスタッフの皆さん、そして僕のことをいつも支えてくれた家族に恩返し出来たかなと思うと、すごくありがたく、またいい作品を作れるよう頑張っていこうと思います。本当にありがとうございました！」
観客・俳優陣・その他スタッフに向けて頭を下げるリュウ。
パチパチパチパチパチパチパチパチ！
会場では盛大な拍手が巻き起こっていた。
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受賞式終了後、リュウは家族が待つ家に帰ってきた。
「ただいま〜！」
「お帰りリュウくん〜〜〜♡」
「ただいまマイちゃん！」
チューーーッ！
お約束のただいまのキスをするリュウとマイ。
「リュウくん、日本アカデミー賞の受賞どうだった？」
「実は・・・・最優秀脚本賞を受賞したぞ！」
箱の中からブロンズ像を出してマイに見せるリュウ。
「すごーーーい！リュウくん、最優秀脚本賞を取ったんだ！本当におめでとう！」
「ありがとうマイちゃん！俺も取れてすごく嬉しかったよ！あとスピーチも結構いいこと言った自信もあるし！」
「じゃあ今日の夜9時からの受賞式の放送楽しみだね！」
そして21時、テレビで受賞式の様子が放送されたが放送時間の都合上、リュウの受賞のスピーチは全カットされたとさ（笑）
おわり
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