相続した実家や古い倉庫などで、「建物の登記がされていない」というケースは意外と少なくありません。
しかし、未登記建物を放置すると、将来的にさまざまなトラブルにつながる可能性があります。
1. 相続手続きが複雑になる
未登記建物は法務局の登記簿が存在しないため、所有者を公的に証明する資料が限られます。
所有者が亡くなった場合、固定資産税の課税台帳・建築確認書類・売買契約書・遺産分割協議書などを集めて権利関係を整理する必要があり、相続手続きが複雑になることがあります。
特に相続人が増えてからでは、話し合いも難しくなりがちです。
また、相続手続きの際に次のような状態が発覚すると、追加の手続きと費用が発生します。
未登記建物がある場合:表題登記・所有権保存登記を新たに行う必要があります。
滅失漏れの建物がある場合(建物はすでに解体しているのに登記だけ残っている):建物滅失登記を行って登記簿を閉鎖する必要があります。
これらが重なると、司法書士・土地家屋調査士への依頼費用や手続き期間がさらに増えることになります。相続が発生してから慌てないためにも、事前の確認と整理をおすすめします。
2. 売却時に手続きが増える
未登記建物がある土地を売却する場合、買主や金融機関から登記を求められることが一般的です。建物表題登記・所有権保存登記などを行う必要があり、売却までに時間と費用がかかります。「売りたいときにすぐ売れない」という事態も起こり得ます。
3. 融資を受けにくい
建物が未登記のままでは、金融機関が担保評価をしにくいため、住宅ローン・リフォームローン・事業資金の融資などで不利になる場合があります。
4. 権利関係が不明確になる
未登記建物は登記簿で所有者を確認できません。長年放置していると、誰が所有者なのか分からない、相続が何代にもわたっている、相続人の所在が不明、といった問題が発生しやすくなります。
5. 将来の解体や活用の妨げになる
空き家問題が深刻化する中、建物を解体したり活用したりする際にも所有者の確認が必要です。未登記建物は所有関係の調査に時間がかかるため、利活用や処分の障害になることがあります。
早めの対応がおすすめです
未登記建物は、今すぐ問題が起きていなくても、相続・売却・融資など人生の節目で大きな負担になることがあります。
特に相続が発生する前であれば、比較的スムーズに登記を進められるケースも少なくありません。
「実家の建物が登記されているか分からない」
「固定資産税は払っているけれど登記簿を見たことがない」
そんな場合は、一度登記の状況を確認してみることをおすすめします。
未登記建物の調査や登記手続きについては、司法書士・土地家屋調査士へお気軽にご相談ください。
山口県の実家をどうするの相談窓口
司法書士 西崎健太(土地家屋調査士試験合格者)