日本水仙協会「2024年総会」in新潟 | 北国のスイセン栽培日記

北国のスイセン栽培日記

水仙図鑑 のように使ってもらえるような感じを目指しています。

4月13日~14日、日本水仙協会「2024年総会」が開催されました。
初日は新潟市内で、協会の活動報告や参加者の近況紹介など、二日目は協会の会員でもあり、かつ新潟県下で市販用の球根輸入・生産を行っている方のご協力のもと、スイセン栽培圃場を見学させていただきました。

最近の球根の輸入事情もうかがうことができ、ちょうど見頃を迎えていた圃場の風景はまさしく「圧巻」の一言で、いくつか最新の品種も見ることが出来て、本当に素晴らしい総会となりました。

今回紹介している品種の数々は、もしかしたら今期、どこかの種苗会社で発売される可能性があるので、秋のカタログは要チェックですよ。

 

なお、来年の総会は千葉県下で検討されています。

決定事項ではありませんが、興味のある方は3月下旬~4月上旬の週末は空けておきましょう。

 

【圃場の様子】

日本とは思えないスケール感。

近隣ではチューリップの栽培もおこなわれています。

 

【ラスベガス】(Las Vegas 1W-Y;1981)

素晴らしい巨大輪のラッパスイセン。ラッパスイセンの中でも特に丈夫なものだと思います。

オランダでの生産が中止となるとのことで、今後手に入れることが難しくなるかもしれません。

 

【スウィーテストドリーム】(Sweetest Dream 1W-P;未登録)

最新のピンクラッパ。日本人受けしそうな柔らかな色調が目を引きました。

 

【ランファイル】(Llanfair 1W/Y-P;2009)

上品で大変美しいラッパスイセンですが、どこかキクラミネウスの雰囲気を感じます。

しばしばリアンフェア(リアンフェアー)の名前で販売されますが、綴りの冒頭「LL」を「LI」と誤って翻訳したものと考えられ、現地では、「クランファイア(クランフェア)」と発音するのだそうです。

どれかに統一して欲しいですね。

 

【プレコーシャス】(Precocious 2W-P;1976)

しばしば販売されることがある美しい名花。

高性ですが、花が若干うつむきがち。

 

【ピンザ】(Pinza 2Y-YYO;1962)

結構古くから普及している品種ですが、鮮やかな色合いと素晴らしい花形の名花。

 

【スノーフリルス】(Snow Frills 2YYW-W;1977)

いわゆる逆色の大杯スイセンですが、このタイプは生産が減っているそうで、商業的に輸入される数少ない品種。栽培はやや気難しく、腐りやすい傾向がありますが、50年近くも前に、既にこの洗練された花があったことに驚きます。

 

【スピナー】(Spinner 2Y-O;2019)

数年前から販売されている、大変個性的な品種。我が家ではあまり茎が伸びないで咲いてしまうのですが、写真のように葉よりも上で花が開くのなら、大輪で見ごたえのある美花です。

 

【トムポース】(Tom Pouce 2 YYW-P;2019)

黄色花弁にピンクカップの最新品種。花弁もカップも良く発色して美しい。

登録上は大杯スイセンですが、カップがかなり長く、ラッパスイセンに近い花形。

 

【ダブルスウィッチ】(Double Switch 4W-Y;未登録)

黄色の副花冠が非常に鮮やかで花形も整然として美しい。

見た感じ茎も強そうで、今後に期待の八重咲最新品種。

 

【セイルボート】(Sailboat 7W-W;1980)

発売以来、市場的には非常に人気が高い品種だそうです。自分はなぜか育てていなかったのですが、美しさを見て是非育てて見たくなりました。

 

【イエローセイルボート】(Yellow Sailboat 7Y-Y;2017)

セイルボートの変異から生まれた品種。「レモン」セイルボートの名で販売されることもありますが、同じもので、登録上は「イエロー」です。変異とは言え、やはり白よりは黄色が強いのか、素晴らしい花付き。

ところどころ白花が混じっているのは、先祖返り=セイルボートで、この後異品種として除かれます。

 

【ゴールドディスク】(Gold Disc 11aY-Y;)

早咲きのスプリットコロナ。写真の花は通常の’ゴールドディスク’よりもかなりフリルが強く、栄養状態によるものかも知れませんが、ゴージャス極まりない感じ。

 

【サニーサイドアップ】(Sunnyside Up 11aW-Y;2006)

パステル調に激しいフリルのあるコロナが大変個性的。他に似た品種の流通がないので是非育てたい品種ですが、性質はあまり強いほうではないように思います。

 

【スライスオブライフ】(Slice of Life 11aY-O;2022)

スプリットコロナの最新品種。

写真では特徴が良く現せていませんが、小ぶりの花が一茎に1~3個咲いて、にぎやかな印象です。

 

【ラタプラン】(Rataplan 12 Y-O/Y;2018)

星状のカップが非常に個性的で面白い品種です。小型で早咲き、やや反り返った花弁などから推定できるように、キクラミネウス系の品種が母親になっています。

 

(おまけ)

個人的には約2年ぶりの新潟訪問。

昼は食べたかった酢豚を食べ、新津フラワーランドや花夢里にいつで花を買い、万代橋で桜を見て、総会終了後は馴染みのカクテルバーに顔を出し、早朝はかつての住まいや職場近辺を散歩したりして、大変濃い二日間でした。

 

【万代橋と満開の桜】

 

老広東さんの酢豚飯。人生史上、一番美味しいと思う酢豚。

(久々の再開についがっついてしまい、ジューシーな熱々の肉に、上あごの皮をやられたw)