>>An established violinist, Midori Gotoh
偶然の機会は新発見と驚きの連続
遅めの夕飯後、21時過ぎ。」地デジはTVナントカ討論会で何を今更の感。 そこで切り替えふと目にしたBSが 「五嶋みどりがバッハを弾いた夏・2012」 画面では、世界的ヴァイオリニストが、ビジニネスホテルのロビーで待ち時間に書類をチェックしていた。大学教授としての顔をもつ彼女、図書館にない楽譜のリストつくりなどの仕事をしている。 ヴァイオリンケースを背負い、カジュアルな服装で、移動は専ら公共交通機関。 洗濯もホテルのランドリーには出さずにすべて自分で行う。
後で分かったことだが、http://www.gotomidori.com/japan/tour2012.html この7月15日から31日まで行われた全国ツアーの記録のようだ。最初は、長崎五島列島のナントカ天主堂と、翌日は爆心地で有名な浦上天主堂。 その昔、初めて独逸ケルンの大聖堂を見学したときのこと、異教徒の私にさえ荘厳な雰囲気で陶酔感すら抱かせる響きに感動した。数年後、ライプチヒのHbf(中央)駅からトコトコ歩いてバッハ教会を探し出したものの工事中。埃まおなrみれの構内に失望したが、長崎は後述する函館のも含めて高い天井で音響効果は期待できそう。 地味なドレスの彼女は、上体を大きくゆったりと動かして弾き始めた。
私が一番うらやましいと感じたのは、演奏会後に彼女はどんなに疲れていても、聴衆の一人一人と会って声をかけるという。
生演奏が聴けて、さらに直接お話までできるのなら1万円はお安いものだ。 ヴァイオリニストとしての揺るぎない評価と姿勢をもつ彼女は、 国籍年齢に関係なく、求められればどこへも行くという。特に小学生クラスの年齢層に音楽を広めることに喜びを感じているようだ。 楽器を触れたことの無い小学生であっても、数億円もする楽器で弾かせるとは。 「だって、レストランではお子様ランチなんて食べたくないでしょう」と語る五嶋みどりさん。誰隔てなく、楽器の持つ木の温もりを教え、伝えることに喜びを感じるという。 被災地であろうと音楽会であろうと、同じ姿勢で同じ気持ちで臨む わたしみたなヘボでも外科医にとっては、目の前の患者さんは全て平等。それと同じこと。 天皇陛下であろうと、たとえアサハラ○△であろうと全く同じ態度で臨む、それは当然のこととたたき込まれてきた。
一番驚いたのは雨音の中での演奏。雑音と湿気! 彼女は全然気にしないという 京都西本願寺の400年の歴史で初めて音楽演奏会は国宝、対面堂。 彼女だからこそ許可が出たイベント。 外は雨が降りしきる中、気に介することなく彼女は「ミッション」を貫く。
演奏曲、J・S・バッハといえば、「無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ」。 「世間とのギャップ」について、言及する。 既存の枠を跳ね除けて、かくあらねばならない姿に自分の信念を貫く 嘗ては23歳のときうつ病となり、3ヶ月ヴァイオリンに触れなかった 当時は2,3日引かないと恐怖そのものだった そして、立ち直り27歳の決意 ヴァイオリニストとして生きる”不動”の五嶋みどり。 デビュー30周年最後の地は函館カトリック元町教会 そこで聴こえてきたのは、あの「シャコンヌ」
BS朝日のHPは、http://www.bs-asahi.co.jp/gotomidori_bach/
2012-09-24 08:01:56| 音楽 |コメント(1)|トラックバック(0)
コメント
ギターの神様とも言われたセゴビア。 40年近く昔の学生時代のこと、バッハのシャコンヌ演奏は、アランフェスと同様、あるいはそれ以上の憧れだった。 私も楽譜をコピー、といっても今みたいなゼロックスなどなく、自分が弾きやすいように写譜をして、夢中で練習した。当時のテープは、カセットも無いオープンリール。これを聴いたら、ヴァイオリンの原曲なんて聴く気になれないと、先輩たちがいうのを真に受けていた。 ナントカ暗譜して、テープに落としてみたら何と30分。セゴビアは15分を切っていた。ため息の出る思い出話。 投稿者:Dad Koala - 2012-09-24 13:28