(現在他ブログからの引っ越しをしていて、やたらエントリーが多いと思われると思いますが、あと数日で落ち着きます。お許しください!)

 


話が先に進む前に、少し不妊治療に行った僕の個人的な感想を参考までに書いておきたいと思います。


日本では、避妊せずに夫婦生活を2年営んでも妊娠しない場合、不妊症と診断されるそうです。

一口に不妊治療と言っても、色々な種類があります。

医師のアドバイスと共に基礎体温をつけて、排卵日に合わせた夫婦生活や薬の服用等だけで妊娠できた人まで含めれば、かなりの数が「不妊治療で誕生した子」になるわけで、それほど特別なことではなくなっているのが現代でしょう。


2010年度、厚生労働省が発表した「不妊治療をめぐる現状」という資料によれば、体外受精で生まれた子は全体の2.7%。
つまり、40人弱のクラスでは、クラスに一人は体外受精で生まれた子がいてもおかしくない計算になります。

そこまで実は一般的になっていて、普通のことになっているというのが不妊治療の現状だと思います。


正直、僕自身は治療をしていたクリニックには4、5回しか行っていません。

ユリは頻繁に通う必要があったので、やっぱりそういう意味では女性にかかったミッションになるのでしょうね・・・。

なので、より具体的な不妊治療や不妊治療クリニックの感想や体験を探してこちらに来た方のために、実際に不妊治療をしていた女性のお話を聞いて、彼女の体験をまとめた記事もこれから書きたいと思います。


ここではとりあえず、男の立場から見た不妊治療と不妊治療クリニックの雑感を、少し書いておきたいと思います。



僕らが訪れたのは、都内、いや日本でも有数のクリニックでした。


もちろんHPを見れば案内や説明、館内の写真等々情報はあるわけですが、それはそれ。


僕一個人の感想としての印象ですが、まずは「ビッグ・ビジネス」であるということ(笑)。


自分も経営者なのでついそういう見方をしてしまうのですが、何階にも分かれているフロアの全てに女性たち(とたまに付き添いの男性)が溢れていて、とにかく大盛況なんです。
不謹慎かもしれませんが、儲かってるな~っていうのが第一印象でした(笑)。


システムとしては、何というか、工場みたいにこざっぱりしたもの。


はい、〇〇番の女性の方はこっちで卵子採りますよー。はい、〇〇番の男性はこっちで精子ですねー。


みたいに、淡々と進みます。


躊躇したり恥ずかしがったりしてる暇はなく、ベルトコンベヤーに乗せられて進んでいくような状態です(笑)。


また、プライバシー厳守という観点からなのか、患者は名前では一切呼ばれませんでした。


「〇〇番さん」と数字で呼ばれるだけ。(これが後々僕にとって大きな問題になっていくのですが、それはまた別の記事で)


普通の病院では、診察したり手術や処置をする際、最近では必ず本人確認していますよね?


もう知ってるだろうと思う相手でも、「名前をフルネームでおっしゃってください」とか、生年月日まで確認される病院もあると聞きました。
(取り違えて手術をして、問題のない臓器を取り出してしまうような事故がいくつもあったからでしょうけれど)。


でも、不妊治療クリニックは基本的にずっと番号。


隣で治療中の誰かに名前を聞かれるのを避けるためなのか何なのか、番号で呼ばれ続けます。


正直、〇〇番さんの精子や卵子をうっかり隣の番号の精子や卵子と取り違えたりすることはないのかと、ひやひやする気持ちにすらなります。


(もちろん、そうでないクリニックも沢山あると思いますし、カイトのために僕がこのクリニックに通ったのは10年近く前のことで、今ではシステムも変わっているかもしれません。これはあくまで僕個人が当時体験したクリニックの雑感なので、それを踏まえて参考にしてください)。


僕の時は医師も看護師も行く度違う人で、個人的・感情的な繋がりは一切生まれませんでした。


まあ、ある意味気持ちよく割り切ったシステムなんでしょうね。
非常にセンシティヴな問題ですから、逆に極端にドライにしてあるのかもしれない。


というわけで、行くまでは色々と悩まれるかもしれませんが、行ってみたら後はどんどんオートで進んでいくように流れに乗っていくだけですから、特に恥ずかしいとか大変なやり取りがあるとか、そういう感じではないです。(まあ、女性はもちろん全く違うでしょうけれど、あくまで男は、という意味)。


最初は勇気も必要かもしれませんが、踏み出せば割とすべてがスムーズに進むと思いますよ。


 

 

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不妊治療の話② ある女性の不妊治療体験

(現在他ブログからの引っ越しをしていて、やたらエントリーが多いと思われると思いますが、あと数日で落ち着きます。お許しください!)

 

2人目の妊娠?④からの続き

 

 
卵子の老化というのは、厳然たる事実です。

新しく日々つくられる精子と違い、卵子は生まれた時から女性の体内にあり、新しく作られるということがありません。

つまり、本人の見た目がどんなに若くとも、卵子は確実に老化していっているのです。
 

卵子が老化すると、体外受精をしてもそのままきちんと育たないことが多くなります。

放映された当時大きな波紋を呼んだNHKのクローズアップ現代「産みたいのに産めない ~卵子老化の衝撃~(2012年2月14日(火)放送)」では、35歳で不妊治療をした人のうち、子供が生まれた割合は16.8%、40歳では8.1%という数字が出されていました。

 
いつでも好きな時に妊娠できるというのは神話であって、なるべく若くて元気な卵子が妊娠しやすいというのが現実です。


ただ、まだ実験段階ではあるものの、老化した卵子の核の部分だけ取り出して他の若い卵子の核を抜いたものに合わせると(イメージで言えば、胚になる部分だけを卵から抜いて、新鮮で栄養たっぷりの黄身と白身の卵にドッキングさせました、みたいな感じ)、栄養部分が若返って卵子のエネルギーが高くなるから、受精した核が育ちやすくなるという研究があって・・・。
 

「え、つまり、それをユリにやったってことですか?」
 

田所さんからそういう説明を聞いた僕は、仰天して言いました。
 

理論的には、それはそうでしょう。

若い元気な卵の栄養をもらったら、元気が落ちた老化した核も育つんじゃないか、って。
 
単純に考えて、種を植えるなら痩せて干からびた土よりも、ふかふかの元気な土に植えた方が育ちますしね。


でも、これは植物の話じゃない。

人間の卵細胞を加工するなんて、人間のクローンを作るのにも似た、完全に神の領域を侵害した医療行為じゃないか。

有名クリニックだからと信頼して通っていたというのに、何故そんな実験まがいの方法をこの病院はユリに勧めたんだ・・・?



「何もご存じなかったんですか?」

「全く聞いてないし、もちろんイエスなんて絶対に言っていません」

 
そう答えた僕に、今度は田所さんがパニックになる番でした・・・。
 
 

 

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2人目の妊娠?③からの続き

 

 

出せ、出さない、を無駄に繰り返しているうち、僕は本当に腹が立ってきました。

 
妊娠している本人のユリは、全部何が起こったか知っているだろうに、父親だと呼ばれながらも僕は何も教えてもらえないのはどういうことなんだ?

しかも僕が治療費も出しているっていうのに!


「あのね、この話、後ろで待っている何百人って女性に言いますよ? この病院はもしかしたら精子の取り違えをして人工授精しちゃったかもしれないよ、って」

「そんなことは絶対にありません!」

慌てる田所さん。

「だってそう思っても仕方ないじゃないですか。それじゃ、どうして情報開示できないんですか? 僕の子なら、僕の個人情報じゃないですか。何故教えてもらえないんですか?」

「と、とにかく院長に相談させてください。私の一存ではできないことなんです。申し訳ありません」
 

何をどう言ってもそれ以上はもう進展がなさそうだったので、僕は田所さんに、院長と相談して電話をくれるという約束を取り付けて、その日は仕方なく帰宅しました。



******************************************



翌朝、約束通りに田所さんは電話をくれました。

「院長とお話ししたのですが、結論から言うと、やはり情報をお渡しすることはできません。ただ、少し事情をご説明いたします。個人情報が出せないというのは、Dragonさんの情報でなく、ユリ様の妹のアオイ様の情報が含まれてしまっているためです」

 
妹のアオイ???

何故ユリの妊娠に、アオイの個人情報が関係してくるの?

 
さっぱり意味が分かりません。

 
「なんでアオイが関係してくるんですか?」

「え?」


一瞬言葉に詰まる田所さん。

「奥様が、Dragon様から承諾は得たとおっしゃっていたんですが・・・」

「何のこと?」
 

最初はなかなか話してくれなかった田所さんでしたが、僕が何をどう言っても諦めないのがわかると、やっと少し説明をしてくれました。
 

「実は今回のユリ様の妊娠には、アオイ様の卵子も使用されているので・・・」

「え、アオイの卵子と僕の精子を掛け合わせたんですか? つまり、僕とアオイの子になるんですか?」

「違いますっ!」
 

粘る僕に、渋々と田所さんが話してくれた内容は、驚くべきものでした・・・。

 

 

 

 

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続く