(現在他ブログからの引っ越しをしていて、やたらエントリーが多いと思われると思いますが、多分明日で落ち着きます。お許しください!)
2人目の妊娠⑦ からの続き
「私の今付き合っている人の子なのよ! ユウヤの子なの!
だからあなたは一切関係ないの! 嘘だったのよ、嘘!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
は・・・・・・?
本当に言葉がない。
ユウヤ、か。
ユリの父親に、ユリに高校時代のクラスメートでずっと仲のいい男友達がいる、と聞いたことがあったのを思い出しました。
そういえばそいつ、僕らの結婚式の時も来てて、挨拶したことがあったじゃないか。
はあ・・・・・・・・・・・・・。
でも、ユリが支離滅裂なのは今に始まったことじゃないし、振り回されてただ感情的に話が終わるのは避けたい、と僕は思いました。
「それで、なに、そいつと相談して、俺の子だって言ってきたの?」
「彼は何も知らないわ。あなたにそんなことを言ったって知ったら、驚くと思うけど」
「・・・お前、一体何がしたかったわけ?」
「ただあなたに協力してもらいたかったの」
いや、「協力」って、もう、十分というか、ありえないほど僕としては協力していたつもりでしたけれど・・・。
本当にうんざりでした。
カイトのことさえなければ、本当に一生縁を切って二度と顔も見たくなかった。
それでも、カイトがユリの下で育てられていて、僕がカイトに会いたいと思っている以上、例えどんな状態でも僕が譲歩しなければうまく行かない。
カイトのためにユリと付き合っていくには、とにかく感情を殺してマシンのように物事を処理するしかない。
頼んで何かが変わるようならとっくにもう変わっていて、僕らは離婚なんかしていなかった。
この人はこういう人で、絶対に変わらないという現実を受け止め、それでもカイトと会いたいなら、煮え湯を飲んでも僕が合わせるしかない。
諦めのため息を1つつき、僕は言いました。
「わかった。
でも、一回僕の子だって言われて、クリニックでも何の証拠も出してもらえなかったわけだから、将来的な不安は残る。
女で母親になる君にはわからないかもしれないが、父親になる男が「あなたの子よ」って言われるのって、ものすごく重たいことなんだ。
母親は妊娠したら間違いなく自分の子だってわかる。
でも父親になる男には、本当に誰の子かって、女側の「あなたの子よ」という言葉からしかわからない。
それを途中で「やっぱり違う」って言われて、はい、そうですか、とは言えないよ。
君だってわかってるだろうけど、君は今まで散々僕に嘘をついてきた。
今は違うって言いだしたけど、生れた後で、「本当はあなたのよ」って言われるのは絶対に嫌だ。
絶対に僕の子じゃない、ユウヤの子なんだっていう証拠が欲しい。
病院の資料、君が持ってるんだろう? そのコピーを一応くれよ」
こうしてこれ以上揉めないよう努力することを条件に、僕はユリに会ってその病院の資料のコピーを受け取ることになったのでした。
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必死で冷静さを保って、カイトのために穏便に対処しようとしていた僕でしたが、この時の会話は、振り返れば本当にひどいもので、逆に自分の無理やりな冷静さこそが、動転していた証だったのかもしれません。
後から、本当に頭を冷やして客観的に考えれば、すぐにわかったことでした。
ユリがキレて口走った一言。
「あなたの精子はね、2009年にもう廃棄して、新しい精子を出してるの!」
それって、あいつが僕の知らない間に勝手に離婚届を出した年じゃないか・・・。
つまり、僕とまだ結婚していた年に、もうクリニックで他の男との子作りを始めていたってこと。
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