(現在他ブログからの引っ越しをしていて、やたらエントリーが多いと思われると思いますが、多分明日で落ち着きます。お許しください!)

 

からの続き


結局、その後も何をどう言っても、何も資料は出せない、ご夫婦でご相談してください、を繰り返されるばかりで、話は平行線に終わりました。


そもそも、田所さんにしても僕にしても、あまりに驚く情報が多すぎました。


こうして僕らは、お互いとりあえず一旦引いて、田所さんがクリニックの副院長に確認を取るという話で、電話を切ることにしました。




電話を切った僕は、ぼんやりと天井を見上げながら、起こったことを整理しようとしました。



間違いないこと:

ユリがクリニックで体外受精して、「僕の子」と呼ばれる子供を今妊娠していること



わからないこと:

本当に僕の精子を使ったのか?

使ったのなら、いつのものなのか? 

いつ妊娠したのか? (ユリが妊娠の話を始めたのは、和解が成立した2日後でした)

仮に本当に僕の子だったとしたら、同意もなく勝手に凍結していた昔の精子で妊娠した子も、‟僕の子”になるのか?

生物学的に僕の遺伝子なら、‟認知”とかいうのをしなきゃいけないのか?

そうしたらその子を本当に扶養していかなきゃいけないのか?



アオイの卵子を使ってどうのこうの、って一体なんだ?

これは、素人の僕にはどういうことかわからない。

どういうことなのか調べなきゃいけない。



それに、今付き合いだした彼女、メイにはなんて説明したらいいんだ?


やっと和解ができたよ、と言った時にあんなに喜んでくれたのに、やっと本当に将来を考えることもできるかもしれないと思ったその数日後に、「実は前妻との間に子供ができました」なんて、言えるわけないだろ!


それより、シングルマザーとして頑張ると言っていたのに、いきなり体外受精で僕の子を妊娠するなんて、ユリは一体何を考えているんだ? 

そんなユリに育てさせて、カイトは大丈夫なのか?



真っ白な僕の頭の中を、いくつもの疑問がぐるぐる回り続けました。



これから一体どうなるんだろう。


いつまで続くんだろう。



さすがにショックでしばらくはぼんやりしていましたが、ずっと一日こうしているわけにもいかない。



時計はまだ午前10時を指していました。


僕は重たい身体を引き起こして、何とか自分を仕事に集中させました。



数時間後、クリニックから電話を受け取ったユリが、怒り狂って電話をしてくるまで・・・。

 

 

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続く