第三者の客観的な意見・・・ からの続き
仲介役として、元妻ユリの再婚相手であるユウヤと話し合いをしている中、ナミさんはどうしてもずっと腑に落ちないと感じていたことがあったと僕に言いました。
「正直、最初からどうしても納得できないでいたことがあったんです。
ユリさん、最初にDragonさんに黙ってこっそり離婚届を出した後、そのまま同じ家に何食わぬ顔で住み続けていましたよね?」
はい。
「それでDragonさんに、『何故離婚届なんか勝手に出したんだ!』と問い詰められた時、『あなたが酔ったときに自分で離婚届にサインしたんでしょ! それを出しただけじゃない!』って、その一点張りでしたよね。
でも、普通の女性なら、例えDragonさんと離婚したいと思っていて、もし本当にDragonさんが酔って離婚届にサインしたとしても、DVで苦しんでいるとかでない限り、自分に定職も収入の当てもない状態で、きちんとお金の話をしていなければ、離婚届をこっそり提出するなんて絶対にしないんですよ。乳飲み子を連れていく気なら、なおさらです。
だから彼女には、何らかの根拠があったんだと思います。
離婚届をDragonさんに黙って出しても大丈夫な根拠が」
・・・。
「Dragonさんは、ユリさんは感情的でヒステリーな女だから、後先考えずに勢いで離婚届を出した、って思っているみたいですが、同じ女として、母親として、それはないと思う。
ユリさんは確かに感情的かもしれませんが、計算ができない人ではありません。頭がいいなと思うことの方が多い。
だから多分、離婚届を出す時点で他に男性がいて、その方がある程度裕福で、その方に頼って生きていけば不自由ないという計算があって、離婚届を出したんじゃないかと私は思います」
・・・。
「私は、その男性が、Dragonさんのでもユウヤさんのでもないけれど、クリニックには実際に提出されていたという精子の提供者だったと思います。
お付き合いをしていた男性が1人しかいなかったと断定もできませんが、少なくとも1人はそういう方がいらしたんだと思います」
・・・僕は思いだしていました。
以前、ユリの友達だったというミユキさんが僕の事務所まで話に来た時のこと。
正直言うと彼女は、
「ユリさんは離婚届けを出すずっと前から、複数の男性と会っていました。ユウヤさんはその中の一人でした」
とも発言していたのです。
また僕の親戚のケイも、僕らが別居を始めた直後に、
「今日、青山でユリさんが男の人と食事しているの見かけたわ。
かなり年上みたいだったけど、もしかしたらお父さんだったのかな?(=かなり年上ということは絶対にユウヤじゃない)」
と言っていたこともあったのです。
でも僕はどこかで、子供までいる女性が、そんなに簡単に複数の男性とデートしたり肉体関係になったりするはずないという思い込みから、彼女たちの言葉を聞き流していた。
今も正直、まだどこかでは、ユウヤが嘘つきなんじゃないかと思っているところもあるけれど、でも素直に振り返れば、確かに明らかにおかしな点があったのもわかる。
いくつも、いくつも。
続きます
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