サラリーマン生活32年の後に某工業大学で、教員生活を13年過ごしました。何もかも新しい経験でした。お仕事は、技術系ですので,講義(演習と実験を含む)と卒研(ゼミを含む)です。講義はともかく重責を感じるのは卒研です。学生の就職活動にまで関係してきます。教育の喜びも苦しみもここにあります。学生の人生にかかわります。しかもほとんど全部が決めなければなりません。仲間の教員同士の席で手間が大変とぐちったら、「教育は農業だから、豊作の当り年もあれば、不作の年もありますよ」といって慰められました。以下、本題の教育論に入ります。教育論というほど整理されていませんから、表題は「教育は農業ですか?」としました。 教育は農業だと云ってしまうと、自分の努力が足りなかったときでも天候に恵まれず不作でしたと云って自分を慰め、諦めることができます。天候でなくゼミで預かった学生の質が悪い場合も不作になります。ゼミを開始するのは、3年生です。研究室決定は研究室の紹介ビラを張り出し、学生の研究室訪問週間を設定して公正に行なわれます。公正とは云っても人気のある研究室に学生が集まります。選抜を何らかの方法で行なわなければなりません。就職にも影響するとなれば、学生も真剣です。中には、2年生、極端なのは1年生のときから研究室に出入りする学生も出てきました。さらに、例外的な学生が居て、化学部に属しながら電子工学の研究室に入り浸る例もあります。世の中の縮図です。

研究と教育https://ameblo.jp/daddy3/entry-10367968657.html

 教育は農業ですか?生き物を相手にするのだから、農業と同じだと云えます。ヒトの病気を扱うお医者さんは命に関わる大事なお仕事です。救命救急センターになると、修羅場でしょう。学生と全人的におつき合いするゼミ/卒研も困難なお仕事と云えると考えられます。
 メーカーの技術系サラリーマン生活では、技術そのもののウエイトが大きく、人間関係で悩むことはほとんどありませんでした。学生とのお付き合いは貴重な経験だったと云えます。

 教育は難しいhttps://ameblo.jp/yutta00neh/entry-12757823863.html