福岡「生物と無生物の間」講談社現代新書を読みました。

 生命とは何か、それは自己複製システムである(p.4)で始まる。そして、後半の第8章以下では「生命の動的平衡説」を提唱します。
 地球進化https://ameblo.jp/daddy3/entry-12506102518.html
 細胞核内の染色体に収まっているDNA、デオキシリボ核酸の構造が二重ラセンであることは、1953年ワトソンとクリックが発見した。ここまでは、知っていたのですが、この本から学んだことは、ラセン構造であることがDNA結晶のX線解析により得られたこと。そして、DNAがA-T、C-Gなる塩基対で結びついた互いに逆向きの2本のchainでできていることです。各chainには、頭と尻尾があり、向きがある訳です。塩基の種類はわずかに4種(文字)です。これでは、タンパク質を構成する20種のアミノ酸に対応させることはできません。個々の遺伝子が2文字で符号化されているとすると、4x4=16となりますが、まだ20より小さい。そこで、3文字符号化を考えると、64の異なる符号が得られます。これなら、20種のアミノ酸に対応させることができます。
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 ヒトは、なぜ老いる?:https://ameblo.jp/daddy3/entry-10353497130.html

 


 DNAはすべての細胞に存在します。細胞分裂が生じるとき、まず二重ラセンがほどけ、相補的な2本の各chainそれぞれを鋳型としてまわりにあるヌクレチオドを材料として、2本のDNAが得られます。こうして細胞分裂の準備ができるのです。

 次は、長い1本のchainから、DNAを研究するためには、DNAをばらして得た相補的な2本の各chainから所望の一部を自由に取出す技術が必要です。ヒトゲノムは、30億個の塩基対がつながっています。ここで活躍するのがPCR、ポリメラーゼchain reaction連鎖反応です。PCR装置を使ってDNAから研究対象の遺伝子を取出すには、2つのプライマー(人工合成した短いchain)を使います。2つのプライマーからPCR反応が進みます。2つのプライマーで挟まれた部分だけが複製されます。複製を20回繰り返すと百万倍になります。このPCR技術がないと、分子生物学の発展はあり得ませんでした。