農家の誇り | 学生団体eat_happy ~食から農の魅力を伝えるイベント集団~

学生団体eat_happy ~食から農の魅力を伝えるイベント集団~

「おいしいものを食べれば、誰だって楽しい!」
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みなさんこんにちは。

鈴木です。

今回はある話題でこのブログを借りて書かせていただきます。

山形県鶴岡市の農家出身の、そして今現在携わっているし、将来就農したいと思っている僕の立場から書きます。

まあこのブログのコンセプトは「eat_happy」

食を通して幸せになろうと言うことなので、むしろそれに合った内容なのではないかと。

先日僕の長文ツイートを見てくださった方にはもうおわかりですね。

見てないって方も今から書きますから安心してください。



と、言いますのも昨今問題となっている原発による食品への放射能汚染のことす。

「福島大変そうだから、福島の物食べてやろう。」

そんな方もいらっしゃいます。

それは大変嬉しい心遣い。

でも、農家の立場からすると、むしろ食べないでほしい。

汚染された農作物、家畜から生成される食品。

食べたら健康を害するであろうものは食べないでほしい。

収穫物は農家からしてみれば家族です。

長い時間をかけて丹精込めて手入れをし、必死の思いで自然の猛威から守り、やっと収穫できた。

家族なんです。

出荷=成人した息子を送り出す

みたいなもんです。

その家族が、食べた人の健康を害しているとしたらどうでしょう。

この記事を読んでくれている人の中に子供がいる人がどのくらいいるのかはわかりませんが、あなたの子供が世間に出て、他人を傷つけている。

そう考えたらどう思いますか?

農家にとって収穫した農作物を食べてもらうと言うことはそういうことなんです。



僕も夏には実家に帰り枝豆の収穫を手伝います。

夏の炎天下の中、扇風機1台しかない作業小屋の中、汗だくになって収穫して出荷します。

おいしく食べてもらえればそれでいい、そんな気持ちです。

誰が食べているのか、どんな食べ方をしてくれているのか、そんなことはわかりません。

でも、どんな汚い食べ方であっても、どんな料理にしてくれても、おいしく食べてもらって笑顔になってくれたらそれでいい、嬉しいです。

しかしそれは逆もあり、

どんな綺麗な食べ方でも、どんなおいしそうな料理にしてもらっても、食べた後にその人の健康を害してしまうのなら、これほど悲しいことはないでしょう。



なら出荷しなければいい。

そう思う人もいるでしょう。

それはその通り、正しい意見です。

しかし、出荷に関して行政から何の規制もかけられていない。

そうなると出荷するしかありません。

農家はほとんどがJA(農業協同組合)に加入しています。

JAには毎年、どのくらいの量出荷できそうか、各農家が登録しています。

登録したからには、規制や目に見えて収穫が不可能な場合(津波で流されたetc.)を除いては出荷しなければなりません。

つまり、後は消費者のみなさんの判断に任せるしかないのです。



今の国の規制基準値は明らかに甘いものばかり。

しまいには最近福島産野菜の一部が規制解除されました。

原発問題が収束しても無いのに規制解除なんてありえると思いますか?



だから何度もお願いします。

食べないでください。

心遣いはありがたい。

確かに援助は必要です。

でも、そのせいであなたの健康が害されてしまう結果になったら・・・。

もし助けてくれる意思があるのでしたら、全てが収束してからお願いします。

安全が本当に確保されてから。

それまでは農家は耐えるしかないでしょう。

耐えれるのか、そんな声も聞こえてきそうですね。

しかし農家をなめないでください。

遥か昔からずっと自然と闘ってきました、共存してきました。

時には未曾有の自体に直面することもありました。

そのくらいの力が無いとお思いですか?



これは一農家である僕からのお願いです。

農家の誇りを守ってあげてください。



ここまで読んでくださってありがとうございました。

これからも大変な日々が続くと思いますが、がんばって乗り切りましょう!

それでは、また。

失礼します。