キャリアのポートフォリオについて | OldLionの備忘録

OldLionの備忘録

年老いたライオンは錆びない。狩りを続け、振る舞いは日々深みを増していく。
いつまでも自分を忘れず、狩りを忘れぬライオンでありたい。
そんなライオンになるための日進月歩。

最近YouTubeを見ていると、投資やキャリアの話がひしめいているのだが、これは私だけなのだろうか。

 

きっと少し知っている人なら、「それはあなたにパーソナライズドされた広告が流れてきている」と答えることだろう。だが、これらの広告、嫁のYouTubeの広告でも突然差し込まれてきていて、全然関係ないターゲットでも一定数広告を流しているのだろうと思われる。少しでも「投資」や「転職」とか検索したら最後、一生ついて回られるそんな感じがある。粘着性の高い悪魔だと思う。

 

一旦デジタル広告の社会悪の話は置いておいて。

 

大人になると自分のキャリアとはなんだろうかと否応なく考えさせられるわけである。

今のところ私の話をすると、外資の立ち上げが本業で事業の責任を持ちつつ、副業は自分に常時仕事を振ってくれるさきが5つほどある。今まで関わった会社は15社ほどである。それぞれが、常に少しづつ案件をくれるので、副業先は細く長くずっと続いている。

 

私が今の所行き着いている一つの結論は、副業も本業もほどほどにやりつつ、自分の中での問いを育てる「自分事業開発」のような時間を設けることが大事だと考えている。この自分事業開発は今までの仕事の延長線上で向き合ってきた問いで、時間を取り組みたいこと、に対して発信をしていく取り組みである。

 

つまり

・本業

・副業

・事業開発

の3つに均等に時間を使えるのが理想である。副業は自分の収入を飛躍的に安定させてくれるし、心理的な不安感を少なくする効果がある。

 

事業開発は、誰よりも事業が向き合う課題に対して自分ごとになれなければ、成立しない。だから「何をやりたいか What to do」ということに向き合っていく必要がある。一方で、副業は自分がある程度の単価で案件を取れなければ

ならないので、スキル面での需給で決めていく。求められるのは「What can do」である。最後に本業は、市場価値などとは一旦切り離してコミットをしなければならない居場所であり、「What must do」である。

 

こんなふうに、それぞれのやるべきことに求められるマインドセット・スキルセットは綺麗に分かれるのである。

 

なぜ本業・副業だけではいけないのか。

それは時代によってこれらの3つの象限でやっていることが循環していくからである。

 

例えば、マーケティングの世にないツールを駆使してマーケの専門家になるという志が私の以前の自分事業だった。これは本業とも関係のない領域だった。しかし、この自分ごとを掘り進めると、次の転職の機会では本業の強みとして「マーケティング」が現れてくるのである。今はマーケティングが副業になっている。

同様に、自分の問いの一つとして、現在は「海外で流行っているサービスが海外で成功するのに関わる」となっている。これがもしかしたら今後本業になるかもしれないし、副業になるかもと思っている。肝心なことは、求められるスキルは時代によって変わるので、本業だけに執心していても、副業だけで満足していてもダメで、常に先のことを読んで自分に投資しなければならない。

例えば、本業で営業をやっていて、副業で保険のブログを書いているとしよう。最初はうまくいくかもしれない。しかし保険のブログも営業という仕事も競合が増えてきたらもう使い物にならなくなる。エンジニアという仕事がコモディティ化したのと同じように。だから、自分ごととして"次に何が必要になるか"を自分ごとで捉えてアウトプットする必要があるのである。

 

保険に関するブログを副業でやっていて、現在は本業で営業で、かつ、海外進出に関する自分の事業開発進めているとすると、次のキャリアは、海外進出コンサルタントにもなるし、海外移住者向けの保険営業にもなるし、保険会社の海外進出にもなる。要するに、選択肢を時代の要請に合わせて柔軟に選択できるようになるのである。これを私は越境キャリアと呼んでいる。

 

本業だけに注力していても、フリーランス的に副業だけに注力していても構わない。ただ大事なことは、日々のオペレーションに忙殺されて自分の今の立ち位置が見えなくなったり、立ち位置に絶望することである。30代後半でも平社員から抜け出せない。。。みたいな。そんな時は勇気を持って他の選択肢を取れるように常に準備しなければならないし、その選択肢は今までの既存の事業(本業・副業)だけでは生まれてこない。オリジナリティもないので市場価値も上がらない。

 

自分の人生に偶然性を意図的に生み出すには自分のキャリアにポートフォリオを作り、ポートフォリオが循環するように仕向けていく必要があるのである。

 

私も2歳の子供の親として、本当に時間がない中で、いかに自分のキャリアを諦めないか試行錯誤した結論である。特にどこに向かう話でもないが、勢いでとりあえず書きたいことを書いてみる。