日本共産党河内長野市会議員団は
11月8日、和歌山県庁に視察に行って来ました。
この間、橋本市さんや紀北工業高校さんを訪れる中で、かなり「県」としても、若者の県外流出に歯止めをかけ、地域を守る施策に力を入れていると感じていましたので勉強に行ってきました。
和歌山県が行っているのは、
まずは高校生や大学生へ県内企業の情報誌の作成と配布。
就職希望の高校3年生と2年生約10000人に配布。
県内高校を卒業し進学した大学生のうち、4年生と3年生、短期大学生および県外出身者を含む県内大学在学者に送付しています。
送付先は高校卒業時に登録し、登録住所に郵送されます。
就職説明会は平成30年度で22回開催の予定です。
これは、地域や地元団体とも共催しています。橋本市ががんばっていますが、紀南地域(新宮など)は更に就職先で厳しさがあるようです。
学校との連携は就職説明会だけでなく
和歌山で育った若者がふるさとの産業の成長を支える仕組みを構築するため平成24年から「わかやま産業を支えるプロジェクト」としてとりくみ、県内の工業高校(5校)と地元のモノ作り企業が連携し人材育成に取り組んでいます。平成27年からは県内全高校に拡大しています。
現在は146社の地元企業と事業所が校友会企業として協力しています。
企業の経営者が授業で講義をする
企業の技術者から現場の技術を学ぶ
企業見学やインターンシップなどを行っています。
取り組みの中で、さらに発展して、
企業と工業高校生が連携したものづくりや、
技術革新が進む中で工業高校の教員が企業の技術を学びに行く
資格や検定の取得の促進など
に取り組まれていました。
非常に先進的な取り組みと思います。
対象企業に就職すると最大100万円の奨学金返済補助制度があり、年間40人を募集。
対象企業は37社あり、助成金の半額は対象企業が出資してくれています。
さらに子育て支援として、第2子以降の保育料無料化などを県の施策「紀州っ子いっぱいサポート事業」として行っています。
また、企業誘致にも相当の力を入れておられます。
特に今は白浜にIT企業を誘致することに力を入れておられるようです。
河内長野市から橋本に移転する「NTN」は事業概要から推測すると、和歌山県から2億円+αの奨励金を受け取るようです。
税金を億単位で民間企業に渡して誘致する、あるいはしなければならないこの国の構造に問題はあるとおもいます。
一方で働く場所の確保は和歌山県にとっては死活的な問題でもあります。
いずれにしても、東京一極に富も人も集中し、富めるものが更に豊かになる一方で、個人も事業者も自治体も格差が広がり続けています。
過疎化がすすむ和歌山県では、少なくとも自治体間格差を是正し地域を守ろうとする施策があります。
一方、大阪府はカジノや高速道路建設などの大型開発を行おうとしています。これでは国と同じです。人口減と高齢化に悩む河内長野市が良くなるはずがありません。府の仕事はベイエリア開発では無く、すべての府民の命と暮らしを守ることです。
これまで市町村の視察ばかりでしたが、都道府県の視察で大阪府の悪さが際立った視察となりました。
もちろん日本共産党は市として、あるいは圏域でも取り組めることは提案し、地域循環型経済の推進をしてまいります。