来年から小学校で、再来年から中学校で道徳が教科化されるにあたっての教科書検定。
先日、「パン屋」が「和菓子屋」に書き換えさせられたとの報道が話題になりました。
「そんなことにまで意見が付くのか」「まるで戦争中」との声が上がりましたが、馬鹿にしている場合ではなく、まさに「戦争中」なのです。
なぜそこまで意見が付くのかと言うと、文科省が「検定基準に道徳科の固有の条件として、以下の項目を新設する」としたからです。
↓文科省ホームページ
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/gaiyou/04060901/1375384.htm
しかも、欠陥箇所数が著しく多い場合は翌年度再申請とされてしまったため、各社とも不合格を恐れて文科省が出している現行の道徳教材(写真左)に沿ってつくり、どの教科書もほとんど同じになってしまいました。
その上での細部にわたる意見が付けられた訳です。
これは事実上の教科書の国定教科書化です。
戦争中「教育勅語」という道徳が掲げられ、国定教科書でお国のために戦争に行く子どもをつくる教育が行われました。
↓次期学習指導要領には、国を愛する態度が書き込まれました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/__icsFiles/afieldfile/2017/03/31/1383995_2_1.pdf
戦後、衆参両院において厳しく排除された「教育勅語」を、稲田防衛大臣は「教育勅語の精神を取りもどすべき」と発言し、政府は教材に使うことを否定しないなどと閣議決定までしました。
もはや森友学園の運動会で子どもたちが「安倍首相ガンバレ、安保法制国会通過よかったです。」と宣誓する映像は他人事・特別な幼稚園での出来事ではありません。昭恵夫人は「優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てます」と言い安倍首相も共感していると語りました。
第一次安倍内閣が教育基本法を改悪し、着々と戦争する国へ、国のために戦争に行く子どもをつくるスケジュールが進んでいます。絶対に食い止めなければいけません。
本気の野党共闘で、市民の力で、なんとしても安倍政権を倒さなければいけません。