マリモと黒百合 | dai4bunkuのブログ

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マリモと黒百合

 

マリモ(毬藻)は、球状の集合体を作ることで知られる淡水性の緑藻の一種である。球状のマリモの内部には繊維状の藻が詰まっている。

 

  北海道の阿寒湖に生息するマリモは美しい球状体を作るため、1952年(昭和27年)3月29日に国の特別天然記念物に指定された。「マリモは丸い」というイメージが強いが、マリモの個体は細い繊維であり、これを糸状体(しじょうたい)と呼ぶ。

 

 

 よく目にする球状のマリモは生物学的には「マリモの集合体」である。多くの生息地ではマリモは糸状体の形態で暮らし、球状の集合体を作らない。これらのマリモは岩に付着して生活したり、小さな塊で水中を漂ったりする。

 

 このような様々なマリモが日本各地の湖に生息している。一方、阿寒湖は世界最大のマリモの群生地であり、直径10cmほどの球状体のマリモが大量に生息する。大型のマリモになると直径30cm以上にもなる。

 

 阿寒湖のマリモが丸くなるのは、次の2つの要素が偶然にも重なったためである。1つ目の要素は、阿寒湖には浅瀬が多いためである。マリモは植物であり、その成長には太陽の光が必要となる。水深が浅い方が太陽の光が届きやすく、マリモは大きくなりやすい。

 

 2つ目の要素は、阿寒湖では日の長い夏場に強い風が吹くためである。この風と浅瀬が生み出す絶妙な波の力により、マリモはその場で回転する。そして、満遍なく太陽の光を浴びて、丸く成長する。

 

 このようにして丸く成長したマリモは生存競争に強いという特徴もある。マリモの天敵は水草である。背の高い水草はその葉っぱで太陽の光を遮り、マリモの成長を妨げる。更に、水草がマリモの周辺で増えると波の力を遮り、マリモの回転運動を弱める。

 

 そんな水草は台風のような大きな嵐に弱い性質がある。水草は湖の底に根を張って生息するが、浅瀬で強い波を受けると根が取れて流され、岸に打ち上げられる場合が多い。

一方、根を張らない丸いマリモは多少の波で流されても生き残り、成長を続ける。

 

爺様:マリモの生息する阿寒湖は、爺さん子供のころ、修学旅行で行ったことがある。

  「花より団子」で、風も強い遊覧船に乗ってマリモを眺めるより、マリモのように丸い

  「まりも羊羹」ガおいしかった記憶がある。

   大人になり、転勤で1年間、斜里町に住んだ。4月、網走から知床半島に向かって赴任中

  車の中から観た「綾里岳の雪の残ったの神々しい姿」に感動を覚えた。

 

 

阿寒湖は、この斜里岳の裏側に位置する。知床半島寄りの高台寄りに行くと峠越しに摩周湖まで遠く望むことができる。

 阿寒湖は職の方面本部管外なので、休暇を取らないと行けないので、「そのうちに」と思っていたら、行くことができなかった。

 

         寒々しい阿寒湖

毬藻の歌

作詞:いわせひろし(C)
作曲:八洲秀章(C)

 

(一)
水面(みずも)をわたる 風さみし
阿寒の山の 湖に
浮かぶマリモよ なに思う
マリモよマリモ 緑のマリモ 

 

(二)
晴れれば浮かぶ 水の上
曇れば沈む 水の底
恋は悲しと 嘆きあう
マリモよマリモ 涙のマリモ

 

(三)

アイヌの村に 今もなお
悲しくのこる ロマンスを
歌うマリモの 影さみし
マリモよマリモ 緑のマリモ

 

※水面(みなも)を「みずも」と読ませたのは、作詞家の造語であろう。

阿寒湖ーマリモーアイヌときたら

 

「黒ユリの花」も有名である。斜里地方は知床半島の根元にあり、半島を知床連山が連なる。

 山野には、黒百合も自生する。黒百合には、アイヌ伝説がある。

 

 

 黒百合の歌  織井茂子歌

(一)
黒百合は 恋の花
愛する人に 捧げれば
二人はいつかは 結びつく
あ~あ~ あ- - - - -あ~~
あ~あ~ あ- - - - -あ~~
この花ニシパに あげようか
あたしはニシパが 大好きさ

 

(二)
黒百合は 魔物だよ
花の香りが しみついて
結んだ二人は はなれない
あ~あ~ あ- - - - -あ~~
あ~あ~ あ- - - - -あ~~
あたしが死んだら ニシパもね
あたしはニシパが 大好きさ

 

(三)

黒百合は 毒の花
アイヌの神の タブーだよ
やがてはあたしも 死ぬんだよ
あ~あ~ あ- - - - -あ~~
あ~あ~ あ- - - - -あ~~

 

 クロユリの花言葉は、「呪い」や「復讐」といったネガティブな怖い意味と、それに相反したロマンチックな「愛」や「恋」という意味があります。

 

アイヌ民族に伝わる黒百合の伝説とは、黒百合の花を好きな人の側に置き、置いたことを気づかれずに好きな人がその花を手にとれば、ふたりは結ばれる、というもの。ロマンティックな言い伝えですね。

 

* *

黒百合伝説とは、佐々成政によって殺された側室にまつわる怖い話である。

 

 黒百合伝説とは、佐々成政によって殺された側室にまつわるちょっぴり怖い話です。

富山城の主・佐々成政(さっさなりまさ)は名を馳せるために豊臣秀吉討伐をもくろんでいました。そこで、討伐の約束を交わした徳川家康を訪ねるため、険しい佐良峠(ざらとうげ)を越えました。

 しかし、苦労虚しく、家康の心変わりにより成政の野望は打ち砕かれてしまいます。

城では、成政の最愛の側室・早百合が成政の帰りをしおらしく待っていました。

 

成政の帰りを待っていた早百合は、誤解によって成政に殺されてしまう。

 しかし、成政の溺愛ぶりに嫉妬した側室たちの悪い計らいにより、やっと城に帰ってきた成政は早百合の不貞と裏切りという噂を聞かされてしまいます。

 その噂を信じてしまった成政は激昂にまかせ、真実を確かめることもなく早百合を一本榎(いっぽんえのき)に吊るしたあと殺してしまいました

 

 早百合の予言どおり一輪の黒百合が咲き、成政はさまざまな不運に見舞われる

早百合は死の間際、「もしも立山に黒百合の花が咲いたら、佐々家は滅亡する」と言い残します。

 そして早百合の怨念は一本榎に留まり、あるときは鬼となり、あるときは火の玉になり現れることとなります。

 

 やがて、立山に一輪の黒百合が咲きました。それからというもの、成政の不運は続きます。

 

秀吉の妻に黒百合を差し入れたのが原因で、佐々家は滅亡する

  

 決定的になってしまったのは、秀吉の妻である北政所(きたのまんどころ)に黒百合を差し入れたこと。

 その黒百合がきっかけで北政所の怒りを買い、成政は失脚。その後、秀吉に切腹を言い渡され、早百合の予言どおり佐々家は滅んでしまいました。

 

 黒百合の花言葉の由来にもなった佐々成政は「悲運の武将」

 

のちのち成政は「悲運の武将」として知られることとなります。まるでシェイクスピアのオセロのような物語です。

 同じ花なのに、まったく違うふたつの伝説……黒百合の花言葉の由来は興味深いものです。

 

黒百合は栽培種もあり、豊平区内の近隣の花壇にもみられる。