~ルーニー以外の二人~  #98 | イングランド・プレミアリーグ学

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ウィン・ルーニーが三週間の戦線離脱。


それによってルーニー以外の二人が足並みをそろえる必要がでてきた。


体格に恵まれ、足元の技術に優れるベルバトフと重心の低いドリブルと負けん気の強さを武器とするテベス。


果たしてこの二人はチームの第二・第三エンジンに成りえるのだろうか。


ベルバトフが加入した当初は、彼のパートナーはルーニーなのかテベスなのかという話題で持ちきりだった。


結局頭の回転が速く、チームの状況をいち早く察知できるルーニーがそのポジションを取り、テベスはベンチへと追いやられてしまった。


まるで昨シーズンのハイエナのごとくボールをしつこく追い回し、チームに多大な貢献をしていたテベスを誰もが忘れてしまったかのようだった。


ルーニーとテベス、二人のプレースタイルにさほど大きな違いはない。


二人とも前線からのプレスをかけることに労を惜しまず、ボールによく絡みたがる。


しかし、彼らの決定的な違いはルーニーの方がチームに対して、もしくはパートナーに対して気が利き、テベスの方がドリブルで切れ込み、強引にシュートまで持っていくという狡猾さがあるということだ。


これはどちらもそれぞれの長所であり、どちらかが選手として劣っているということにはならない。


ただ足元でボールを受け、ボールを捌くことを得意とするベルバトフにとって絡みやすいのはルーニーだっただけである。


こうしてベルバトフがチームにフィットしだしてからは、ユナイテッドは昨シーズンとは別次元の強さを見せ始めた。


ロナウドの好不調が激しい中で、ベルバトフの妙技は、サポーターにTVの前で、スタジアムへ観に行く価値があると思わせるのに十分だった。


しかし、あまりにも上手くいきすぎたチームに今新たな問題が突きつけられた。


ルーニーの不在。


ベルバトフがこれ程までにチームにフィットできていた理由は、ルーニーの功績と言っても誰もが納得できるのではないだろうか。


彼のチームメイトの能力を引き出すセンスはプレミアの中でもずば抜けていると思う。


そのルーニーがいない今、ルーニー以外の二人の踏ん張り所かもしれない。


先日行われた対ボルトン戦でも、チームの士気の低さにも原因があるだろうが、二人のコンビネーションが上手くいったのは後半終了間際、二人で得点を奪った時ぐらいだった。


テベスがエリアの外でボールを受け、そのままドリブルで右サイドを突破し、中央で待っていたベルバトフへ折り返す。


それを頭でなんとかねじ込んで1-0でボルトンを下したわけだが、これをポジティブに捉えて良いのだろうか。


確かに二人で獲った点ではあるが、印象としては百発百中と言うよりも、下手な鉄砲数撃ちゃ当たると言った方が正しいかもしれない。


チームの士気の低さとボルトンのGKヤースケライネンの好セーブを考慮しても、1-0という結果はベルバトフとテベスのコンビに不安を抱いてしまう。


では、この不安を拭うにはどうしたら良いだろうか。


個人的にはパク・チ・ソンをこの二人に絡めると面白いと思う。


ボルトン戦では攻撃時に妙なスペースができたり、逆に二人共が前線へ張り付いたまま動かなかったりとスムーズにボールがまわらないシーンが何度かあった。


ゲーム中どこへでも顔を出すパクを絡めることによって、スペースを消したり、前線に動きがでるのではないかと思う。


口で言うほど簡単に解決できる問題ではないことは確かだが、次節のファーガソン監督の采配に注目したい所だ。


第一エンジンが不具合を起こしたなら、第二・第三エンジンをフル活用させて、チームの失速を避ける必要があるのではないだろうか。