現在BIG4と呼ばれるチームの中で最も先行きが不安視されているのはガナーズことアーセナルだろう。
チーム一のスピードを誇るウォルコットと大黒柱であるセスクが怪我で戦列を離れている今、若いアーセナルはどのようにチームを立て直していくべきか。
いちばん良い方法は今ある戦力で現状を打破することではあるが、中盤の構成をディアビとデニウソンに任せるのはあまりにも心もとない。
セスクが居たときは左サイドでプレーをしていたナスリがここのところ中央でプレーをするようになり、ナスリが前を向いてボールをさばくことができればそれなりにチャンスが広がるものの、厚みのある攻撃はできていない。
右サイドのエブエはサポーターからのブーイング騒動以降もあまりぱっとしない動きで、何よりもミスが目立つのが痛い。
このように現状の戦力ではこれからも厳しい戦いが続くことは間違いなく、何よりもアーセナルらしさが見られないのがサポーターにとっては不満の種になっている。
ということはベンゲル監督が提言しているように、この冬の移籍期間で即戦力になる選手を中盤に迎える必要があるが、一体誰が適任だろうか。
今噂されているゼニトのアルシャビンは確かに足元の技術に優れ、アーセナルのパスサッカーに十分に順応できるポテンシャルを持っていると思う。
しかし、各メディアが伝えるようにゼニト側の要求金額にアーセナルが答えれる確率は非常に低い。
その場合その他の選手を考えると、リヴァプールのシャビ・アロンソやエバートンのアルテタの名前が挙がっているが、この二人も可能性として低いと見るのが妥当ではないだろうか。
リヴァプールは現在リーグ首位をキープしているし、エバートンはここ数年で成長著しく、BIG4に割って入るのはアストン・ビラではなくエバートンだという声も聞かれる。
そうなるとこの冬の間に新たに選手を獲得することは非常に難しく、現在の戦力でこの危機を乗り越えなければならない可能性が非常に大きい。
もし今チームを立て直すとするならば、個人的にはFWのベントナーをもっと積極的に起用することを希望したい。
FWにはファン・ペルシとアデバヨールという最高級の2人が存在するが、実はその陰に隠れてしまっているベントナーこそチームを浮上させる鍵なのだ。
ベントナーは確かにファン・ペルシとアデバヨールに比べると足もとの技術は劣るであろう、そのためアーセナルらしからぬプレーヤーと捉えられがちだが、実はベントナーこそアーセナルに必要不可欠なプレーヤーなのだ。
彼のプレーはその身長を活かしたセットプレーでの競り合いとどんな形でもシュートを放つというゴールへの執着心である。
こういったプレーは決して見ている側にとっては美しいとは映らないが、彼のようなプレーがあるからこそアーセナルの華麗さがより相手チームを崩すことに繋がっているのだ。
つまり華麗なプレーを求めすぎるあまり、ワンプレーのアイデアが枯渇し、相手に読まれやすくなっているということだ。
ベントナーがいることによって相手の守備陣はパスワークだけでなく、高さや強さを意識してプレーする必要があり、狙いを定めにくなってしまう。
無論ベントナーはリヴァプールのF・トーレスや、マンチェスター・Uのロナウドのように一人で状況を打破できる選手ではないため、彼一人が頑張ればとまでは言えないが、確実に彼がアーセナルをプラスの方向へ導いてくれるだろう。
将来有望な選手が集まるヤングガナーズの行く末を、ニコラス・ベントナーという男に託し、試合を観戦してみてはどうだろうか。