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よろしくお願いいたします。




・トヨタは下期赤字、ソニーは正社員8000人を含む16000人の削減と報じられた。

日本のトップ企業がこのような状況ということは、これから(市場の織り込んでいない)企業閉鎖が相次ぐということである。

これは素朴ではあるが確度の高い予測である。



・アメリカのビッグ3支援は失敗するという予測どうりの展開となっている。(少なくともGMとクライスラーは)再生法の適用しかない。


理由は競争力のある車を作る能力のないことがこの間の歴史で明らかだからである。


再生法を適用して身軽になり(債権者はその大半を放棄し、間接的影響も考えれば200万規模の雇用が失われるという血を流すということ)有能な指導者の下に出直すしかない。


市場はまだこの事態をどう織り込んでよいか迷っている。


1月オバマ大統領は、サプライズを伴う100日プランのようなものをを出すはずである.これまでの情報と情勢を読めば、内容は次の三点であろう。


危機対応プランー大胆な財政出動(90兆円規模)による景気刺激。実質上、胸を張って時限つき「大きな政府」を宣言する事となる。


希望(HOPE)プランー大胆な環境シフトを柱とする競争力ある産業再生プランの実行で250万人の雇用を作り出すと宣言する。


③(これは確定的ではないが)イラクからの撤退計画の確認という形で実質上の軍事費削減の方向が出されるかもしれない。


総じて強い(経済≧軍事)アメリカの復権を謳うこととなる。CHANGEからHOPEである。


問題はこれらのプランが実効性のある内容となるか、また大規模な紙幣増刷が『ドル基軸通貨体制の崩壊』につながらないかである。


最も楽観的シナリオはオバマ! オバマ!』で国民の気持ちと政策があいまってアメリカが復権モードにはいり、オバマがルーズベルト以来の真の英雄になるという内容である。


最もありうるシナリオは、市場が政策の一部のみ肯定的に評価し、残りの政策は実効性を検証するという姿勢。

特にGMなどを破産させず、国の管理強化や労働組合の一定の妥協などの甘い条件で政府が融資にふみきる可能性はある。


肯定的評価は『環境部門』を柱とする景気刺激策である。一気に世界が環境シフトする可能性も低くはない。


またこの世界的環境シフト(プラス軍事費削減)のみがこの金融危機を救う可能性の高いプランである。




「国民にばら撒く2兆円のお金があれば、太陽光発電世界トップの座を

取り戻せる!」


2005年にドイツが日本に変わって、太陽光発電トップに立った。理由は太陽光発電による電力を通常の2倍ほどで買い取る制度を採用したからである。導入すれば10年以下で回収できる。


驚くべきことに、同時期に日本は国の太陽光への助成金を打ち切った。国内の需要は一気に収縮した。


すなわち技術力で負けたわけではない。政策の差である。

ドイツでは電力会社の負担増は国民への負担(一人500円)で乗り切った。


一人500円ということは国全体(日本)で600億である。

なぜこの国の指導者は600億で太陽光分野で、世界トップの座を取り戻すと語らないのだろう。(机上に中期的目標はある)


インセンテイブを与えれば、1家族3KW200万のお金を出そうという人が多数存在するのである。現金をばら撒くよりもよほど経済効果は大きい。


現在政府は来年度、助成金形式で20万程度を考えているが、やや中途半端である。先の優遇買取制度を併用すれば2,3年でトップの座を取り戻せる。



公共事業に捻出しようとする10兆円の30パーセントでも割けば、さらに風力、非食物系バイオエタノール等の自然エネルギーでトップクラスとなる事も不可能ではないだろう。


深い危機に問われるのは、勇気ある迅速な対処と未来への構想力である。


日本が未来への構想力を持つ指導者を持たないということが、日本にとっての最も大きいリスク要因である。


(追加分)12月10日

『政界で起こっていることの深層』


政権の支持率が20パーセントを切る勢いである。


自民党内でもどこかのタイミングで泥舟から『かっこよく逃げ出す準備』が始まった。

(ごく1部には党内で改革の努力をしてそれが入れられなかったという筋の取った議員もいる。)


ではなぜこれほど急激に国民の支持が低下したのか。小泉は支持されたが、その後は3人(現政権も入れてある)とも短命政権となったのはなぜか。


重要なポイントはそれら3人の個人的資質がそれ以前の首相(小泉は除く)より著しく劣っているとは思われない点である。


歴代首相並みの資質を持ちながら、政権が短命で終わるということは、政策内容が「短期間で破綻する、スクラップ化する」「歴史的試練に(短期的にも)耐えられない」ものであったということである。


日本の歴史的課題がそれを担う器を求めている、ということである。


ではその課題は何か。小泉内閣が試練に耐えたことにヒントがある。(もちろん完璧などはありえず、製造業への派遣を認めるなど、労働市場の自由化の粗雑な料理法もあった)


小泉改革の基本は

①『官から民へ』

霞ヶ関の既得権益(官僚の指導)が歴史的価値を失った、むしろ足かせになったと言う判断。


②『規制から自由競争へ』

広い意味では①の中に入る。規制は官僚の指示(指導)ということであるから、エリート官僚の判断より民間の知恵のほうが勝るという事である。


③『中央から地方へ』

中央の権限を大幅に地方(現場)に移したほうが効率がよいという判断。河川、道路管理その他、国と地方の二重行政の膨大な無駄をなくそうというわけである。


これらの改革はひとつのベクトルとして共通の目標に向かっている。

それは『生産性の向上』である。


政権が短期で終わるということは重要な意味を持つ。

日本は少子化、超高齢化、1000兆円の国、地方の借金と言う現状で、グローバルな競争(競争水準の上昇)にさらされている。

しかも生産性の順位がトップクラスから10位以下に落ちたままである。


迅速な対処(根本的には生産性を上げて競争力を持つこと)がなければ国が破綻するという警告が『短命政権』という形を取って現象化していると見るべきだろう。



ここで画期的動きが出てきた。


政府の諮問機関である『地方分権改革推進委員会』がクーデター的『第2次勧告』を出したのである。


委員長のこれまでの行政改革要求は官僚により、ことごとく(実質上)無視されてきたがここで一矢報いることとなった。


内容はまず出先の1万人を将来的には3万5000人(出先職員の36パーセント)を国から切り離して二重行政の無駄を省こうというわけである。


人を削ると言うことはその職員が担っていた権限も地方に移すということである。


ここで重要なことはこの勧告が官僚への根回しなしに突然出されたということと、具体的数値目標が入った点である。


官僚にとっては「驚天動地」のできごとで、はやくも『こんなことは聞いていない、実現するはずがない。」との反応が報じられた。


重要なのはここから先である。

この委員会の有力委員の口から『この勧告に自民党、民主党がどう反応するかだ』と述べていることである。


すなはち、官製の委員会答申が次期政権を念頭に置いた勧告(この政権でとても実現しそうもない内容)を出したのである。


政権の崩壊は中から起こっている。

・世界銀行予測では来年度中国は成長率7.5パーセントと予測した。


8パーセント以上を維持しなければ国内は失業者であふれる。(毎年2000万人以上の新規労働者が生まれている)


さらに先進国が総倒れする中で、新興国の下支えという戦略も崩れる。

8パーセント維持のため、中国は57兆円の財政出動を発表し、さらに金利を1パーセント引き下げた


・EU、アメリカ、日本はマイナス成長必至である。


・アメリカはFRBが新たな不良債権買取の枠組みとして77兆円を投じると発表した。

既にここでも指摘したように、先に準備した70兆円の枠組みでは足りないということである。

FRB資産の安全資産(国債)は90パーセントを占めたが、直近では20パーセントに低下した。


FRBへの信認低下は『ドル不信、ドル暴落、ドル基軸通貨体制の終焉』につながる可能性を高める。


・シャープはイタリアの合弁企業で100万キロワット規模の発電に着手する。

さらに各国電力会社との協力で600万キロワット規模の発電も構想しているという。


(結論)

実体経済の4倍、レバレッジを考慮すれば10倍もの金融商品が出回っているという。

金融のバブルの精算に実体経済側で金利低下、財政出動という形で紙幣をどんどんばら撒いてしている。

そのつけを支払う(ドル暴落、インフレ)時期はこの金融危機に連続して起こる。

最悪の場合は金融危機が収まらないうちに、副作用が始まるという最悪のシナリオも確度はそれほど低くはない。


実体経済側で唯一成長戦略を描けるのが環境分野である。金融危機との綱引きに勝つことを神に祈るばかりである。


(どこかの国ではまだ道路作りにこだわる有力勢力抱えているという。)