中国経済の新たな段階が市場で意識される。


中国の現在を規定すれば「中国式社会主義市場経済の果実は取り尽くした」段階ということであろう。

いかえれば「社会主義(共産党委一党独裁)と市場経済の矛盾が限界に達した」ということである。


市場は「政権の当事者能力に不安」というレベルまでの認識である。

「当事者能力はない、打つ手はない」という認識ではない。


したがって悪材料はまだ織り込まれてはいない。

本格的反発はないだろう。


米国の金利引き上げ延期、TPP成立、EUやや持ち直し、中国財政出動などの要因で綾戻しはあるかもしれないが、市場は本格回復には向かえないだろう。


もう1段、2段・・・の下げの確率のほうが高いのではないか。


中国どうなる?


中国のバブル崩壊はすでに指摘してきた。

どこまで行くかが問題。


清国時代と同じ張子の虎を繰り返すことになると思われます。

中国の国営企業(中国経済の中核を担う)にグローバルな競争力はないし、これからそれを身に着ける可能性もない。

中国の国営企業は国のサポートがなければ競争はない。

自前の競争力はつける必要がないからつかなかった。


高度情報化時代の国際競争力の源泉は「創造力」である。

自由な発想が育ちにくい言論統制の土壌では自らハンデーを背負い込んで戦うようなもので勝ち目はない。



共産党政権が打ち出した「新常態」とは市場原理をさらに徹底することで経済を立て直すことである。しかしその「新常態」の方針が推進できない。


国が関与しなければ株価の暴落、過剰在庫による企業の破たん、金融の危機などが回避できない。国の恣意的関与で一定の競争力を持ってきた企業に「自立せよ」と求めても企業からすれば「こんな私に誰がした」という意識であろう。


国が関与できる構造自体が市場原理を徹底できない諸悪の根源なのである。

国が関与できるる構造の根源は共産党一党独裁である。

共産党特権が法の支配の上位にあるために市場原理が働かないのである。


以前にも指摘しましたが、中国がこれからさらなる経済発展を果たすためには、共産党の自己否定が必要不可欠な事態まで状況は熟してきたということである。

自己否定があり得ないとすれば、経済の衰退と政治的混乱(権力争い)は続くということである。


金融緩和と財政出動もあるだろうが、部分的ではあれ導入した市場原理がその効果を打ち消す。 経済成長も大本営発表ではなく、消費電力などから判断すればせいぜい2,3パーセントの伸びと考えられる。


これでは失業者の山ができて社会不安は高まる。

事態の進展がだらだら進むか、急激に進むかはわからないが、中国が長いトンネルに入ったことは間違いない。