つい最近、藤田和日郎先生の『邪眼は月輪に飛ぶ』という作品を購入。もともと私はこの先生の大ファンでして・・・。『からくりサーカス』や『うしおとトラ』の両作品をコンプリートしてまして・・・・。


 まぁ、正直俺はこの人が日本漫画界において最もすごい人だとおもってるんですよね~。ワンピの師匠の師匠ですよ?この人のなにがすごいかっていうと、私なりの意見なんですが「想いを伝える」っていう行為に長けてる作品が多いんですよねぇ。


 「愛って何だ」「友情って何だ」「笑顔って何だ」っていうのがバイオレンスなストーリーからでも十二分に伝わってくるんですよね・・。


 刃心で何かをつたえれたらなぁと思う今日この頃です。

 二つの戦いが佳境を迎えているその時、藤林をはじめとする伊賀忍者集は里のはずれにある大きな池にておれたちの戦いを観ていた。何らかの能力者であろう、水面より巨大なスクリーンのようなものが多く発生し、俺達の動向を逐一チェックできるようになっていた。

 

 「森に忍ばせておったものが、敗者を二人もつれて帰ってきたが、どちらも樹の組のものじゃと聞いたが、大丈夫なのか?」そう藤林はとなりにいる陽炎に問いかけた「心配はいりません、長。彼は『将』である故に彼らを放任したのでしょう。『使えないコマなら使わぬほうがまし』ということでしょう、それに・・・。」


 濁す陽炎に対し藤林は「それに・・・なんじゃ?」と急き立てる。「この戦いでは里最強と呼んでよいほどの面子がそろっております、しかし樹は『風雅』と『白』以外には負けません。」


 何故だと返す藤林に対し陽炎は「この数ヶ月間、私が教えられる全てを教えたつもりにあります・・・。」藤林は驚きを隠しきれず、興奮気味だが静かに「化けおったのか・・・?」と聞く。


 「ええ・・・・。」陽炎はただそう返すのであった。

 花はただ犬千代の戦いを見守るだけであった。京香との戦いに臨む前の彼の目には、静かながらも力強い闘志が宿っていた故に、彼女は犬千代に何も言わなかった。彼女は二人の戦いに集中しつつも、キリキリと気がきしむ音を立てて動く物体とその近くにぴったりとつける一人の足音に注意を払っていた。


 犬千代は十二分に自信を持っていた。しかし現実はそうも甘くはなかった。犬千代は京香に一撃も与えることなく地面に倒れ込んだ。「その程度だよ、あんたの実力はね・・・。貴方は貴方の中の『友』の存在を認知していない。それじゃあ『友』も力を貸せやしないし、貸す気も無くなるだろうね。」


 犬千代は立ち上がり「友・・・だと・・・・?意味がわかんねぇなぁ!!」と言い、京香へと爪を振るうが、いとも簡単にさばかれ、反撃を食らう。「前みたいに貴方に力を貸してくれる訳じゃないのよ。甘いのよ。」犬千代の頭の中にふと甦る鉄斎との戦い、彼を倒した最後の一撃は明らかに自分の力ではなかった。


 犬千代は満身創痍となりながらも歯を食いしばりながら立ち上がり、「おい、お前!」京香に呼びかけてるようなものではなかった。彼は自分の中にいる『狼』に語りかけたのであった。「悪かった、気付かねーで。」そうすると、犬千代の体毛が銀色に光り輝く。「ヘヘッ!」犬千代は小さく笑い自分の本当の力をかみ締めていた。


 丁度そのとき、一人と一体がその場へ乱入する。お宮とその傀儡である。すかさず花は手裏剣を投げ、京香と犬千代から遠ざける。その瞬間お宮と花は『自分の相手はこの女だ。』共通の結論に至る。


 犬千代対京香、花対宮の二つの対決が今、佳境を迎えようとしている。