南斗六聖拳・シン
流派:南斗孤鷲拳
宿星:殉星
その後は自らを「KING」と名乗り、巨大軍閥KING軍を統率し関東一円を支配。ユリアの愛を得る為に与えうる全てを与え、ユリアの為だけの街、サザンクロスを築き上げた。
だが、その為に罪のない人達が犠牲となることに耐えられなかったユリアは、シンの目の前で居城から身を投げる。
南斗五車星らによってユリアは一命を取り留めたが、ラオウが接近しているとの報せを受けたシンは、ユリアを五車星に託す。ユリア殺しの悪名をあえてかぶることで、ラオウの魔の手からユリアを守った。
そして、ユリアを取り戻すために現れたケンシロウとの最終決戦。
傍らに精巧に作られたユリアの人形を置き、生きていると見せかけ闘いは始まるが、拳を見切られており劣勢となる。
そこで、ケンシロウの執念の元を断ち切ろうとユリアの胸を貫くが、執念に勝る怒りの拳を受け敗北。
決着後、ユリアは既にこの世にいないことを明かし、自ら身を投げ命を絶った。
亡骸はケンシロウの手によって弔われている。
第64代北斗神拳伝承者となり、恋人であるユリアと安住の地を求め、旅に出ようとしていたケンシロウ。
暴力が支配する乱世という時代に最適な、最強の暗殺拳を伝承したにも関わらず、ユリアとの旅に出ようとしていたケンシロウ。
そんな彼に、現実を突き付けた第一人者がシンである。
当時ラスボスとして描かれた彼は、まさにラスボスだった。正真正銘のラスボスだった。
北斗神拳に対する南斗聖拳、主人公のライバル的存在、ヒロインの強奪、「力こそが正義」、王道である。
しかも、関東一円を支配していたというのだから、その時点では誰が何と言おうと、ラスボスはシンなのである。
ラスボスに相応しい強さも当然兼ね備えており、北斗神拳伝承者となったケンシロウにあっさり勝利した事がその証拠だ。
作中でケンシロウがボッコボコにされた相手とは、シン以外だとサウザーとカイオウの二人。だが、これらの敗因は特殊である。サウザーの場合、秘孔が効かず一方的に攻撃を受けてしまった為。カイオウの場合は宗家に対する憎悪からの凄まじい量の魔闘気によって、無想転生も通用しなかった。
(特殊なだけで立派な敗北)
しかし、シンに関しては違う。シンプルに拳の勝負で敗れた。怒りも哀しみも背負っていない進化前とは言え、北斗神拳伝承者。1800年もの間、不敗だった北斗神拳伝承者。敗れればユリアを奪われてしまうという危機的状況の中、普通に負けた。
1800年の歴史が…。
恐るべし南斗獄屠拳。
あの一瞬で、両手両足の関節を断ち切るという凄技を披露し、一生消えない「七つの傷」を付けたのだ。
(実際、蹴りでそんな事が可能なのだろうかと長年疑問だったが、実は「手刀切り」だったということがDD北斗によって明らかとなった。)
また、シンの孤鷲拳の貫通技は脅威の破壊力である。
こんにちは!!!
シンの強さを計るにあたって、原作ではあまり参考になるものがない。そこで、私がシンを好きになったあのアニメオリジナルストーリー、バルコム将軍のクーデター事件の出番である。
多勢を相手に、手技足技をくり広げ圧倒的強さを魅せるKING。手刀で敵を切り裂き、突きで貫き、拳で粉砕するという、地上のどんな物質をも力で打ち砕くその拳の威力は凄まじい。
更には跳躍力も優れており、広範囲での攻撃、防御が可能。相手の技を見切るのも早い。
つまり、集団リンチにもタイマンにも強い、超万能型戦士なのだ。シンの戦闘力をレーダーチャートにしたら多分、綺麗な正五角形になるだろう。
これらを踏まえ、対ケンシロウ戦での成果も含めると、サウザーの次に強いんじゃないかと思う。
再戦までは。
惨敗である。
その理由は簡単。シンの原動力は、ユリアのみ。
シンは、ユリアを守る為にケンシロウから強奪した。
ユリアを守る力を得るため、KING軍を創り上げ遮二無二走り、ユリアの為の組織はやがて膨れ上がり、ユリアを守り抜く不動の権力を手に入れた。彼は、ユリアだけで、拳王や聖帝に並ぶ巨大軍閥を完成させたのだ。
そして、そのユリアの為の地位や富、名声を手に入れたシンは、次にユリアの心を開く為、ユリアの町『サザンクロス』を建設。関東一円を支配したのも、ユリアに与え得るすべてのものを与える為。ユリアを女王とし、何不自由ない夢のような生活をプレゼントしたのだ。
ユリア!!!!!