No.320 ついにドローン墜落! そのショックと後日対応の記録 | D菩薩の仕事いろいろ趣味いろいろ

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今年初のドローン飛行は岡山へ。2年ぶりに年末年始を過ごした神戸別宅から青春18きっぷで1泊2日の小旅行です。

 

倉敷から伯備線で北上した高梁川の渓谷がこの日の最初の撮影地でした。

 

 

いい感じで水の上を飛ぶ我が愛機。

初めはとても元気でした。

 

が…、

 

ズーム機能のない私のドローンでは「広角アングル」が欲しいときは、飛びながら被写体からバックで下がるしかありません。幅の狭い渓谷で飛ばすのは初めてで、距離感をつかみ切る前に急なスピードでバックさせたところ、突如、リモコン送信機が振動警告とアラーム音を発し、手元のディスプレーで見るドローン画像が前後左右に激しく回転し始めます。

 

しまった! 木に引っ掛かった? ついに やっちまったか !?

 

 

はい、やっちまったようです。激しく揺れていた画像は、こんな感じで止まりました。このあとリモコンの指令には全く反応しません。

通常、下界を見るために水平より下向きに可動するカメラが真上の空を映しているということは、機体が仰向けに落下して4つのプロペラが地面に接して動かないことを意味します。

 

あ~ぁ、ホントにやっちまった…。

買ってから7ヶ月しか飛ばしていない DJI Mini 3 Pro、通販で11万円也の最期です。

 

しばらくショックで頭が真っ白になったあと、我に返って、さぁ何をすればいいのかと一生懸命考えます。まず心配なのは、落下したドローンが人に当たっていないか、物を壊していないかですが、もともとそんな場所では絶対に飛ばさないし、画像を見る限り、木に引っ掛かって落っこちた「自損事故」のようです。

 

まずは一安心のあと、次に考えるのはドローン購入時に加入した機体の破損や墜落時のメーカー交換補償への申請手順です。そんなもの、今まで読んだことがなかったので、大急ぎでスマホでDJIのサイトへ入って調べます(携帯の電波が届いて良かった!)。

 

それによると、リモコン送信機のアプリで墜落した機体をGPSで探すことができるそうです。

 

お、すごい! あった! 川を渡った国道沿いの林の中のようです。

 

 

そして現場へ行ってみると…

 

GPSの発信はこんな急な斜面の上の方から来ています。これ、ほとんど崖じゃん!

現役で山に登った二十歳前後の元気な頃ならともかく、日陰で少し霜が残っているこんな急斜面をロープもなく登るなんて有り得ません。

 

 

ドローン探索アプリをさらに拡大してみると、水平距離で2~3分行ったところにあるみたいなんだけど…。

 

ここは命惜しさに機体の回収をあきらめました。

 

 

ちなみに DJIのメーカー交換補償は、墜落した機体を回収してDJIに送った場合に適用され、一定金額を支払うことで対象モデルの新品を送ってくれるようですが、私のように回収できなかった場合の補償についてはよくわかりません(現場でのネット検索では調べきれませんでした)。

 

なので、アプリのGPS画面や、急斜面の周辺景観など、あとで証拠になりそうな写真をいっぱい撮っておきました。

 

神戸から帰ってしばらく忙しく、2週間ほど放置のあと DJIへドローンの本格的な交換補償申請をします。ネット上で改めて手順をしっかり読むと、私の加入条件だと機体を紛失しても補償に応じてもらえるそうです。その際、まず求められたのが「飛行記録の同期」。

 

え、飛行記録っていったい何?

 

飛行記録ってこれです。なんと、昨年6月の初フライトから今回の墜落までの、私の全フライト情報が集約されたページが私のアプリの中にありました。これによると過去7ヶ月間で、私のドローン総飛行距離は 73.2km、飛行時間は 11.7時間、飛行回数は 131回だそうです。

そのうち10回近くは、上の写真のとおり今年の1月2日、つまり地面に墜落したあとに何とかドローンの体勢を戻せないかと離陸を試みてダメだった悪あがきの跡です。笑

 

こんなデータを中国にある DJI本社が世界中から吸い上げているのかと思うと、ちょっと怖くなる半面、これはこれでドローンを趣味とする者には楽しい情報ではあります。

 

 

ちなみに去年の7月28日に天竜川中流の飯田線を撮影に行ったときのデータには…

 

 

私の飛ばしたドローンの飛行経路が青く詳細に残っていました。

 

 

DJIのドローンは戦場にも大量に投入されているようで、私のドローンと同じリモコン画面が…

去年のウクライナの戦場報道でテレビ画面に表れ、驚くと同時に妙に生々しかったのを覚えています。

 

こんな情報も中国に大量に集約されていると思うと、やっぱり怖いです。アメリカのIT脱チャイナ戦略は、やはりアリなのでしょうか?

 

 

このように飛行記録や現地で撮ってきた証拠写真、さらに墜落時の状況を説明する簡単なレポートを DJIに提出。

すると同じ日のわずか5時間後にDJIから電話があり、私の機体補償が承認されたという一報でした。このスピードには少なからず感動です。カスタマーサポート、かくあるべし。

 

なお、この電話の相手は中国語なまりのスタッフで、実は私が紛失した機体には標準バッテリーより高価な長時間バッテリーが入っていたことを伝えようとすると、向こうから先に「お客様は長時間バッテリーをお使いだったことを当社の記録で確認していますので、今回の交換機体にもそれを同梱します」。

 

私ごとき一般ユーザーのあんな小さな機体のバッテリーのタイプまで DJIは把握してるんだ。マジか…

 

 

結局、私からの申請受付けから、審査承認を経て機体発送までNET2日の超速。

なお機体を発送してもらう前に自動車保険でいうところの免責に相当する 34,100円の支払いが必要です。

 

 

こうして最初の申請から3日後に新しい機体がバッテリーとともに届きました。

 

 

外箱を見ると、2023年11月製造の新品。

 

 

さっそく街中の飛行禁止区域から外へ出てテスト飛行をしたいところですが、その前に手続きが2つ必要です。

 

ひとつは、国交省航空局への機体登録。墜落させた先代の登録を抹消し、今回の新しい機体の製造番号で新規に登録します。この手続きで新しい登録番号が交付されます。

 

 

「JU」で始まるこの12桁の登録番号を機体本体に記載します。ホントはテプラが良いようですが、私は持っていないので、油性インクの手書きでもOK。

 

 

もうひとつの手続きは、対人対物のドローン保険。三井住友海上がやっています。

これは1年更新で、先代で契約した保険の残り5ヶ月を新しい機体の製造番号で引き継ぎました。

 

 

こうして晴れてのテスト飛行は、千葉の小湊鉄道!

 

次は今シーズンの雪山でも撮りに行きたいところです。(おわり)