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小玉真義(司法書士講師)のブログ

司法書士試験の合格を目指す人のためのブログです。

過去問分析を中心に、試験に役に立つ情報を書いていきたいと思ってます。

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こんばんは。小玉です。


本試験のための準備期間が、今日を含めて残り10日となりました。


ほとんどの受験生の方が、「やるべきこと」を決めて、頑張っている頃だと思います。


現時点で、「やるべきこと」に迷っている人は、迷わず「択一過去問を回す」ことに専念してほしいです。
特に、「民法」、「不動産登記法」、「供託法」、「民事保全法」、「民事訴訟法」、「司法書士法」については、必ずもう一周、過去問を回してから本試験に臨んで下さい。

なぜかというと、(過去問分析上)これら6科目については、過去に出題された問題の「再出題率」が非常に高いからです。


当たり前のことですが、過去に出題された問題が、再度出題された場合、ほとんどの受験生がその問題を落としません。択一過去問については、(ごく一部の例外を除き)受験者全員が完璧に準備してくるからです。


そして、過去問については、ひと肢も取りこぼしをしないよう、過去問内容を完璧に押さえて下さい。


毎年、(択一式についての)本試験分析をして気づく事があります。

それは、「“択一高得点”の人はほぼ全員得点しているけど、“(結果的に)択一低得点”の人はほぼ全員が得点できていない問題」が存在するということです。

いわゆる「(結果として)合否を分けている問題」です。


「(結果として)合否を分けている問題」というのは、何なんだろう?


平成27年度本試験の問題を例に挙げると、以下の問題がそれに当たります。


<平成27年午後の部第14問記述イ>
通行を目的とする地役権の設定の登記を申請する際には,地役権者の氏名又は名称を申請情報の内容としなければならない。⇒正しい。


これは、完全に平成5年度過去問の焼き直しです。


<平成5年午後の部第27問記述ウ>
地役権設定の登記においては,登記権利者たる地役権者は記録されないので,その設定登記の申請情報には,登記権利者の表示をその内容とすることは要しない。⇒誤り。申請人の氏名又は名称及び住所は,登記の申請をする場合の申請情報の内容となる。


この肢は、過去問の焼き直し肢であるにもかかわらず、「高得点者は徹底的に出来ているけれど、低得点者は徹底的に出来ていない問題」に属します。


「どうしてそんなに差が出るんだろう?」


答えは簡単です。過去問を「雑」にやっているかどうかです。


この肢は、特に「理屈が難しい」問題ではないと思いますが、「記述式の勉強でもあまりやらない箇所だから何となく記憶に残りづらい」というイメージの方が多いと思います(もちろん、個人差はありますが。)。


「じゃあ、どうやって対策をすればいいの?」


これも簡単です。

本試験直前期に、もう一度見直しをして「忘れない」状態にすればいいだけです。


この1年間、一生懸命勉強してきた人であっても、本試験の現場で知識が出てこなければ、「雑」な勉強をしてきたと認定されてしまいます。逆に、直前期に見直しをして本試験の現場で知識が出てくれば、「しっかり勉強してきた」と認定されます。


ですから、直前期は、過去問をぶん回して下さい。本当に、それだけでかなりの得点アップにつながります。

現在、「自分は今年は受からないかもな」という諦めムードの人は、大逆転を狙うために過去問をぶん回して下さい。

最終的に、「過去問で取りこぼしをしない」ことが一番得点に結びつきます。


次に、直前期の勉強のメンタル面の話をします。


直前1週間の勉強は、とにかく「辛い」に尽きると思います。


おそらく、何度も何度も「まずい!時間がなくて勉強が間に合わない!・・・仕方がない、今年は諦めて、来年ぶっちぎり合格を目指そう!」という誘惑に襲われる人が多いと思います。


なぜか不思議と、直前期の辛い時期になると「来年1年間一生懸命勉強すれば、自分はぶっちぎり合格できるだろう。」という甘い幻想に襲われるんですよね(私自身も、受験時代は、この幻想と何度も戦いました。)。
とにかく、何か理由を付けて辛い現状から逃げたくなる。


が・・・ここが直前期の勉強において、一番の勝負どころです。

負けないで下さい!


「来年はぶっちぎり合格する」という誘惑に負けて勉強に手を抜く人は、来年のこの時期も「来年はぶっちぎり合格する」という誘惑に負けることになります。


「何があっても今年合格する!」


という気持ちは、最後まで失わないで下さい。
超直前期に「まずい!時間が足りなくて勉強が間に合わない!」と思うのは、全受験生に共通です。
ここで踏ん張ってタイムリミット限界までやり切るかに合否がかかっています。


最後まで気持ちを強く持って戦って下さい。


以上となります。


※以下、お知らせです。
6月25日(土)18:30~20:00 東京本校
「本試験出陣式」(参加無料)
松本講師、朝倉講師と私の3人で、皆さんの最後の気合入れをやります。
私のお話しする内容は、例年通り「直前期、睡眠削って食事時間削って、過去問をやって下さい!」というだけです(目新しいお話はしません。)。
最後に、「モチベーションを上げたい!」と思った方は、ぜひご参加ください。
お待ちしております。


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こんばんは。
小玉です。


ずいぶんとブログ更新が遅れてしまいました。
まずは、当ブログを楽しみにお読み下さっていた読者の方、お詫びいたします。
すみませんでした。


今回はお知らせです。

年明け1月上旬、「小玉塾・記述模試(無料)」というイベントを実施します。

これは、「全問講師作成無料模試」ということで、不動産登記(記述式)・商業登記(記述式)について、90分の演習をしていただいて(自己採点方式)、その後、2時間の解説講義を行うというものです。


演習には、過去に「小玉塾・記述式de必勝講座」で使用した問題を使用します。
(※本年度<2016本試験向け>及び昨年度<2015本試験向け>の「小玉塾・記述式de必勝講座」で使用したことのある問題の使用は避けています。従って、本年度又は昨年度に小玉塾をご受講なされている方にとっては、初見の問題となります。)

ライブクラスの日程は、以下の通りです。


1月8日(金) 16:00~ 福岡本校


1月9日(土) 11:00~ 岡山校
1月9日(土) 16:00~ 大阪本校


1月10日(日) 11:00~ 京都本校
1月10日(日) 17:15~ 名古屋本校


1月11日(月・祝) 10:00~ 横浜本校
1月11日(月・祝) 16:00~ 東京本校(高田馬場)

※こちらについては、ご都合の付く方は、出来るだけ当日ライブでご受講下さい(他の受験生と同じ教室で、本試験と同じ雰囲気で受験していただきたいと思っています。)。


※無料で実施しますので、ご友人の方等をお誘いいただいてご参加いただけると嬉しいです(一生懸命予習をして、ご友人の方と競って下さい。勉強のモチベーションアップにつながります 。)。ねこへび

※以下、「大まかな出題範囲」を書きます。
(初学者の方等、まだ勉強が十分に進んでいない方は、予習をして臨んで下さい。見たくない人は、ここでこのページを閉じて下さい。)


     ↓


<不動産登記法の出題範囲>
所有権に関する登記全般について予習をしてきて下さい。
特に、相続による所有権移転登記について念入りに勉強してきて下さい。



<商業登記法の出題範囲>
1.役員選任権付種類株式
2.募集株式の発行
3.新株予約権全般
4.自己株式全般


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(的中表を作成して下さった方の)合格体験記です。


<小玉塾を受講した理由>
H26年に受けた2回目の受験で択一の基準点を突破したものの不登記述で枠ズレを二箇所も起こし、それが原因で不合格。本試験後読んだ小玉先生の本「超速解」がとても読みやすく、またそれまで一度も考えていなかった解法の重要さを知り、それが不合格の理由だと確信したため受講を決めました。
択一ALL IN ONEについては、私は勉強を開始して以来過去問集を一切使っていなくて、それが逃げ切り点が取れない理由だと思っていて「昭和53年からの過去問が必要だ」と言い切る小玉先生の講座を受けて過去問を完璧にしようと思い受講しました。


<①普段気を付けたこと>
最も気を付けたのは「条文を引く」ことです。
過去問で出てきた条文は印を付けて、知っていても面倒くさがらず何度も引いて長い条文でも必ず全て読みました。
小玉塾や答練で使えそうだと感じたことは六法の該当する条文や判例にメモしました。
そうしていくと過去問を解いたり授業を受けている時に六法を引だけでその条文が過去問に出題されているかが分かったり、メモを見ることで未出でも「そろそろ出題されそろだな」「この条文はこの前間違えて苦労した箇所だ」等の自分独自の分析ができるようになった気がします。
また、今年の午前第28問の株主名簿の問題のような「一見難しそうだけど条文を思い出せば解ける問題」には強くなれたと思います。


<②勉強内容>
私は司法書士試験に合格するために最も必要なものは正確な知識だと考えていました。
そこで、小玉塾を受講するに当たり、やるべきことを①昭和53年からの過去問、②それにでてきた条文、③小玉塾、その他答練でどうしても復習したいと感じた問題、に絞って一年で過去問は10周ぐらいしました。
普段から本試験当日は上記3点から出せれたら絶対正確に判断し、それ以外の知識なら判断しなくてもいいし間違えてもかまわないと思って勉強しました。
その結果、本年度の小玉塾ABランクは全て正解することができました。あまり時間をかけられない憲法刑法を的中してもらえたのがとても助かりました。


<③小玉塾の感想>
小玉塾はとても実践的でした。
具体的に話すと小玉塾記述の問題は正面から真面目に解いていくと必ず時間切れになるようになっていて、小玉先生がここは手を付けないのが正解!などのコメントを出してくれてそれが本試験、特に午後の部で活かされました。
今年の記述の不動産登記法の第三欄の変更後の事項、第四欄の登記することができない債権の範囲を書かせる問題、商業登記第二欄登記すべき事項の発行可能株式種類株式の内容の写経部分、第4欄は瞬時に白紙にするという結論に至りました。
普段の授業の経験上ここに手を付けたら時間切れになるというのがすぐにわかったからです。

私は午後は記述から解くのですが、このおかげで記述を2時間で終わらすことができて、択一式に1時間確保することができ、最後は10分間余りましたが、空白部分には時間を割かず、入念にマークミス、ケアレスがないかチェックすることもできました。
これだけ白紙にしたら点数が伸びないのでは?という疑問もでるかもしれませんが私は講師になる前から採点について分析していて採点基準に関しては日本一であろう小玉先生を信じました。
そしてケアレスミスなく知っている知識を確実に解答用紙に残し、午後30問、記述46.5点という点数を取ることができました。白紙部分にする、という決断が合否をわけたと私は思っています。
これだけ白紙にしても記述は10点上乗せすることができましたし、択一も時間に余裕を持って解いたことが高得点に繋がったと思っています。



(以下、小玉の文章です。)

平成27年度本試験で、惜しくも合格出来なかった方(特に、僅差で合格を逃してしまった方)は、上記の体験記をプリントアウトして熟読し、「どこが自分と違ったのか?」を徹底分析して頂きたいと思います。
「いいな。うらやましいな。」、「あと択一1問取れていれば俺も・・・」という気持ちを抑えて、どうか、謙虚に分析してみて下さい。メラメラ
「自分はサボってしまったけど、この人はしっかりやっていた。」という箇所が必ず見つかるはずです。
それを見つけ出すことが、「合格体験記の読み方」です。
合格体験記は、読み手次第で「紙切れ」にもなりますし、「札束」同然にもなり得ます。

以上となります。


最後になりますが、今回登場して下さった合格者の方、ありがとうございました。緻密な「的中表」の作成は、大変な作業だったと思います(1週間以上はかかる作業だったのでは!?)。また、思いのほか、「合格体験記」まで書いて頂きました。この場をお借りして、お礼申し上げます。カエル
今後のご活躍をお祈り申し上げるとともに、ご厚意に応えられるよう、私のほうも講師として一層頑張っていきたいと思います。