リーグワンの決勝が行われる国立競技場を横目に千駄ヶ谷を通過し、私はそのまま両国まで。
大好きな立ち食い蕎麦『文殊』で春菊天そばをいただいてから向かったのは国技館。
その日は、五月場所の千秋楽でした。
昨年の五月場所に来たときに、ラグビークラブの同期であるTの住んでいる津幡町出身の力士・大の里が初土俵を踏み、彼に注目したいなどと言っていましたが、まさかその1年後に優勝賜盃を掴むことになろうとは予想もしませんでした。
時々、タブレットでリーグワンの決勝を横目で見つつ、2階席から土俵を見つめます。
見始めたのは幕下の終わりくらいから。
十両の土俵入りがあり、その取り組みが始まると見知った四股名の力士がちらほら登場してきます。
千秋楽なだけに下の序の口や三段目の優勝決定戦があったり表彰式があったり。
様式美。
そんな言葉が頭の中を去来します。
タブレットの中の堀江のパスはスローフォワードに見えました。
しかし、トライに繋がるプレーだとは言え、ライブでレフェリーが吹かなかったあのパスにまでTMOで遡るのはいかがなものなのでしょうか?
事情通の方によれば、トライの前みっつのプレーまで確認するとか?
と言うことは、もうひとつラックでも出来ていたら、あのパスは見返すことはなかったと言うことらしい。
なんだかなぁという気もしますが、堀江本人が言っていたように、優勝して引退などという漫画チックな結末を、自分で無くしてしまったことにこそ意味があると考えるべきなのかもしれません。
彼の今後の人生に幸あれ!
タブレットから土俵に戻りましょう。
幕の内の土俵入りがあり、いよいよ佳境に入ってきます。
もし3敗の大の里が負けるようなことがあると、4敗で3人が並び巴戦のようなことになるようですが、ここはスッキリと大の里に勝って欲しいと思っていました。
そして、その通りになったわけです。
大の里が勝ったときの場内の歓声は凄いものでした。
津幡町出身でも親戚でもない私も、ちょっとうるっと来てしまったくらいです。
横綱不在、大関もイマイチという今場所でしたが、千秋楽を存分に楽しませていただきました。
反省会は、両国で見つけた『日本海』で。
この店、北千住にもありお気に入りなんですが、両国にもあったんですねー
なかなか相撲には行きませんが、また来たら反省会はここということになりそうです。
夜、津幡町のTからグループLINEに書き込みがありました。
今日は泣いたと。
そうか、大の里ばかりではなく、彼は東芝に勤めていたんでした。
パナに勝ってのリーグワン制覇は格別だったことでしょう!
おめでとう!てっちゃん!