所用で昼から酒を飲んでいました。
楽しい酒だったから、とてもいい気分でした。
ほろ酔いで行くのは憚られるけれど、やはり最終戦だからと上井草のグラウンドに向かいました。
トップイーストCリーグ最終戦、ワセダクラブ対サントリーフーズの一戦です。
ワセクラは、この試合に勝てば、昇格1年目にして2位となり、上のBリーグとの入替戦に進むことが出来ます。
試合前の円陣。
監督のGさんは、
「天の時というものがある。
ここで勝たなければ、また10年はい上がれないようなことになる」
と選手たちに檄を飛ばします。
痺れます。
でも逆に言えば、この日は怪我などでメンバーが思うように揃わず、厳しい闘いになると分かっていたからの檄だったのかもしれません。
そして、キャプテンのIくんは、寧ろ逆のことをメンバーに伝えます。
「今日、勝ったら入替戦だけれど、そんなのどうでもいい。
目の前の敵に、僕らが積み上げて来たもので完勝しましょう!」と。
どちらも正解。
しかし、私の傍らにいた、レジェンドYさんが気になることを言います。
「試合前の練習見ていたらフーズ強いぞ。
今まで当たってきた中で一番強いかもしれないなあ」と。
先制はワセクラ。
しかし、フーズも取り返し、シーソーゲーム的な展開が続きます。
サントリーフーズは、会社がバックについているだけあって、ウインドブレーカーなどもきちっと揃っています。
それに対して、悪く言えば寄せ集めのチームであるワセクラはバラバラ。
いつも上井草で練習が出来るというようなことがあるはずもなく、常に一定しないメンバーで闘っているというのに、それにしてはよくこのレベルの試合をしているなあと思うと、なんだかジーンとしてきます。
そもそもほろ酔いですしね。
ハーフタイム、
円陣でG監督は、小さいながらいいゲインを繰り返していたウイングのAくんを見て、
「お前誰だよ!」と。
「はい〇〇です」
「〇〇にボールを持たせろ!」
と頼りにしているくせに、不器用で恥ずかしがりやだから、敢えて名前を忘れた振りなんかするんです。この人は。
愛らしい偽悪者です。
後半となり、少しながらですが、その組織されたチームと、メンバーを集めきれないチームとの差が出てきました。
最終スコアは、
ワセダクラブ21-31サントリーフーズ
試合前に『天の時』と檄を飛ばしていたG監督は、
「前節も言ったけれど、この一番大切なときにメンバーを集めきれないことも、このチームの実力だ」
と言っていました。
厳しい顔をしていたけれど、本当は実に悔しかったに違いありません。
試合後、今シーズントップイーストCリーグというハイレベルな大会に、62歳という年齢で出場したYさんに記念品が贈られました。
「これでもう辞めろってことじゃないだろうなあ」
と笑いを取りながら、キャプテンから記念品を受け取るYさんはとても嬉しそうでした。
その後『中華モリモリ』に場所を移しての忘年会。
勝っていれば、クリスマスに行われる入替戦に向けての決起集会になったはずだったんですけどね。
昼間っから飲んでいた私は、既にいい感じの上に、また飲み進めることに。
そして、その後にもっと飲むことになったのですが、そのことの詳細はまたいつか。